日本に核武装が必要か
米国 西太平洋への戦域核戦力の再配備を検討
核不拡散に向けた米国の取り組みは、かつてない圧力と課題に直面している。インド太平洋地域における核の脅威の深刻化を背景に「西太平洋への戦域核戦力の再配備」をめぐる議論が一段と高まっている。米国は、「拡大抑止」が地域の同盟国・競合国、そして地域の安定に対して持つ意義を改めて検討する必要があるかもしれない。
6月1日、米国企業研究所(AEI)のカイル・バルザー研究員とヘリテージ財団の戦略的抑止上級研究員ロバート・ピーターズ氏が連名で論文を発表し、大国競争下における戦略的不均衡に対処するため、米政府が韓国と日本への戦域核兵器の再配備を検討するよう求めた。
米国がイランに対して強硬姿勢をとった根本的な理由は、核拡散の脅威への対処にある。しかしイランは、世界の核環境悪化における唯一の問題ではない。イランの核問題が解決されたとしても、米国は遅かれ早かれ、インド太平洋地域において中国共産党(中共)および北朝鮮という、既に核を保有しさらなる開発を続ける二つの競合国が引き起こすより大きな核危機に向き合わなければならない。
関連記事
中共が加える力が大きくなるほど、日本で生じる反作用も大きくなる。これまでのところ、中共は望みを実現できていないばかりか、逆に少なくとも6つの悪影響をもたらした
外交では、握手と署名が「決着」を意味するとは限らない。同じ合意を、一方は和平と見なし、他方は次の一手のための時間と見ることがある。トランプと習近平は、本当に「同じ取引」をしているのか
米中首脳会談は中国優勢との見方を覆し、米国の圧倒的勝利と分析。OpenAIの暴走騒動や米中AI開発競争の激化、米「AI軍」創設宣言が力関係を一変させ、中国を交渉の場へ追い込んだ舞台裏に迫る
中国共産党では第21回党大会に向けた人事が動き始めている。高級幹部の高齢化と世代の断層を背景に、1970年代生まれの幹部が中央委員会にどこまで進出するのか。習近平体制の人事と有力候補を分析
聖書の「バベルの塔」の物語を手がかりに、AI開発競争を考察。技術や資本の集中、共通基盤への依存、競争から取り残されることへの懸念など、現代のAI開発と物語に共通する構図を探る