新設「中東情勢等対応予備費」に2.5兆円 片山財務相が財政演説で表明
令和8年6月3日、第221回国会において片山財務大臣による財政演説が行われ、中東情勢を受けた対応に必要な財政措置を講じるため、政府が提出した令和8年度補正予算案の大要を説明した。
政府は中東情勢を受け、国民生活と経済活動を守るべく、令和7年度予備費等を活用した燃料油価格の激変緩和措置など、緊急的な対応を実施してきた。さらに、5月26日には、電気・ガス料金について、使用量が増加する7月から9月の料金を昨年夏の水準より下げるための支援策として、令和8年度当初予算の一般予備費の使用を決定している。また、国際的なサプライチェーンへの影響への対応としては、「パワー・アジア」の取り組みなどを通じて、地域全体のエネルギー安全保障の強靱化に向けた連携強化を打ち出している。
今回の補正予算は、依然として不透明な中東情勢の中、今後の物価動向や経済への影響を注視し、必要に応じてタイムリーな対応をとるための「リスクの最小化」を目的としている。国民の暮らしや経済活動に支障が生じないよう、資金面での万全の備えを確保する狙いがある。
関連記事
クレジットカード決済代行の全東信が破産し、加盟店への未払いは約53億円に上る。制度上、決済代行業者への監督が不十分な点が浮き彫りとなり、政府は相談窓口や資金繰り支援を開始。規制強化の是非も議論されている
政府は光通信用半導体の量産計画を認定。富山・新潟に約6千億円を投資し、最大1600億円を助成する。AI時代の電力課題に対応し、国内サプライチェーン強化と生産拠点分散を進める
日中関係の緊迫化に伴い相次ぐ邦人拘束やレアアース規制。資源依存からの脱却と経済安全保障の強化を迫られる中、ビジネスの建前を排し、自由と尊厳を守る独立国家としての「本心」に目覚め始めた日本を描く論評
政府は、経済財政運営の基本方針である「骨太の方針」原案について、日本銀行の独立性に配慮した文言へと再修正する方向で調整に入った。原案の文言が「日銀の利上げをけん制している」と受け止められ、長期金利はおよそ30年ぶりの水準まで急上昇した
経団連の筒井義信会長は7月6日の記者会見で、中国が日本の企業・団体に対する輸出規制を強化したことについて「極めて遺憾」と述べ、措置の撤回を求めたいとの考えを示した