(China Photos/Getty Images)

重慶鋼鉄経営陣が自社株買い増し 中国鉄鋼業界に迫る「冬の時代」

中国中西部の大手鉄鋼企業の一つ、重慶鋼鉄股份有限公司は6月28日、会長を含む経営幹部7人が自社のA株を買い増すと発表した。市場の信頼回復を狙った措置だが、専門家からは「焼け石に水」にすぎず、同社の巨額赤字の流れを変えるのは難しいとの見方が出ている。中国の鉄鋼業界全体が「冬の時代」に入り、中国経済の基調も悪化するなか、中国共産党(中共)政権の産業政策の影響が表面化しているとの指摘もある。

重慶鋼鉄は6月28日夜、今後の成長性と企業価値を評価したとして、王虎祥会長を含む経営幹部7人が、6月30日から6か月以内に自己資金または自ら調達した資金で、同社A株を買い増すと発表した。投資家の信頼を高める狙いがある。

買い増し額は合計で150万元以上、240万元以下。取得価格の上限や下限は設けない。A株は、中国本土市場で取引される人民元建て株式を指す。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の国慶節大型連休が始まり、旅行需要が高まる一方、消費は低迷。専門家によれば、宿泊費や食費を抑える「貧乏旅行」が広がり、旅行需要の拡大がそのまま消費回復にはつながっていないという
中国本土の一般家庭が30万元(人民元、以下同)を貯めることがどれほど難しいかが、このほど議論を呼んでいる。調査によると、半数の家庭の預金は9万元(約210万円)に満たない。
中国の土地譲渡収入は2026年1~8月に前年同期比28.6%減少した。地方政府の財政や債務返済への影響が懸念され、「土地財政」が歴史的使命を終える可能性を指摘している
2026年の最初の8か月間に、中国の「一帯一路」参加国への非金融分野の直接投資は前年同期比11.3%減少し、中国全体の海外非金融分野の直接投資も14.4%減少した。
中国の経済学者らは、地方政府の債務問題が不動産不況以上に深刻だと警鐘を鳴らした。企業間の連鎖債務は約30兆元に上り、金融機関や不良債権処理会社にもリスクが広がっている