地盤が抜かれた後で 第2編
なぜ善人は悪い答えを選ぶのか ユートピアの約束が持つ構造的吸引力 【地盤が抜かれた後で(2)】
1932年、バーナード・ショーは西洋の知識人代表団を率いてソ連を訪問した。
帰国後、彼はスターリンの業績を称え、ソ連の人民は豊かで希望に満ちていると語った。
同じ年、ウクライナでは数百万人が飢え死にしていた。
ショーは悪人ではなかった。
当時最も知性的な人物の一人だった。
きわめて頭の良い知識人たちが、目の前で起きている悲劇にまったく気づけないでいた――この矛盾は、20世紀の歴史のなかでも最も不可解で、恐ろしい謎の一つだ。
さらに不穏なことに、この謎は今日においても色褪せていない。
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