懸賞金でも埋まらない公権力との溝
殺人者であっても「勇者」に 「弱者の反撃」に共感が集まる中国社会の危うさ
殺人容疑者を捕まえようと、警察が大規模な包囲網を敷く。その一方で、村民は逃亡者のために水や食料を置き、逃走用の車まで用意する。中国・河南省西平県(せいへいけん)で、異例の光景が広がった。
7月30日に起きた殺傷事件で、夏付鋼(か・ふこう)容疑者(男、51歳)が逃走。警察は多数の人員やドローンを投入し、5万元(約100万円)の懸賞金を設定した。
しかし現地では、夏容疑者が潜伏するとみられたトウモロコシ畑の周辺に、水やパン、インスタント麺などを置く住民が現れた。ネット上でも、「いくら積まれても通報しない」「見つけても守る」といった声が相次いだ。
関連記事
走行中に突然炎上。原因は「芳香剤」? 別の死亡事故では検証記事が消え、事故現場まで覆われた。中国EVをめぐる不可解な展開に、またも疑問の声
仕事はない。でも毎朝「出勤」する。中国では失業を家族に隠すため、お金を払って「会社に通う」人まで現れた
怒りの沸点が低すぎる中国の日常。配達員が男性を殴打、工事作業員は警備員をハンマーで襲撃。車の割り込みをめぐる口論では死者まで。ささいなトラブルが、一瞬で凶行に変わる
大金入りのバッグを拾った中国の男性。本当の持ち主に返したい。でも、偽物が名乗り出たら?男性が考えたのは、「数字のクイズ」
午前4時、中国の街角。料理の配達バッグの中で、小さな子供が一人泣いていた。親は料理を届けに行っていたとみられる