2026年7月24日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の取引フロアに設置されたデジタル画面に表示される市場の取引情報。Angela Weiss/AFP via Getty Images

迫りくるAIバブルの「噴煙柱崩壊」 デジャブを感じさせる既視感

論評

現在のAI関連金融資産のバブルは、住宅市場の過熱によって引き起こされた世界金融危機(GFC:Global Financial Crisis)や、「世界を代表するエネルギー企業」と称されたエンロンが、経営陣による巨大な金融詐欺によって劇的に崩壊した際の警告サインと、ますます似通ってきている。その共通点と相違点は、「歴史は繰り返さないが、しばしば韻を踏む」ということを、改めて示している。

エンロンには、実物資産と実際の収益を伴う正当な事業が存在していた。しかし、巨額の損失や債務を隠すために簿外取引の仕組みが乱用されたことで、その事業は蝕まれていった。エンロンの不正は、自分たちが何をしているのかを正確に理解していた経営陣によって行われた。そして彼らは、ウォール街の金融機関や自社の会計士、弁護士にも多額の報酬を与え、不正に協力させていた。

▶ 続きを読む
関連記事
米中首脳会談は中国優勢との見方を覆し、米国の圧倒的勝利と分析。OpenAIの暴走騒動や米中AI開発競争の激化、米「AI軍」創設宣言が力関係を一変させ、中国を交渉の場へ追い込んだ舞台裏に迫る
国家は永遠ではなくとも、先人から受け継いだ伝統文化や祈りを次代へ手渡す責務は残る。東西の古典や思想を手がかりに、国家崇拝や排外主義に陥らない健全な祖国愛のあり方と、私たちが果たすべき務めを静かに問い直す論考
米中首脳の公式晩餐会には米国の著名経営者が出席した一方、公表名簿に中国企業の経営者は見当たらなかった。筆者は米中対立や党の統制、経営者を取り巻くリスクから、その背景を読み解く
米中首脳会談後、双方が公表した文書には関税やAIを巡る説明に違いが残った。米側だけが記した事項もあり、台湾問題については双方とも言及していない
トランプ大統領が習近平を空港で出迎えた異例の対応。厚遇の一方、米軍基地では軍用機も並んだ。交渉の場づくりから国力の誇示、過去の歓迎への返礼まで、その狙いを五つの側面から読み解く