EUの脱炭素化が西側諸国の安全保障に及ぼす深刻な影響
オランダ国防省が「エネルギー安全保障ロードマップ」を公表した。自国軍に安定したエネルギー供給を確保するための国家戦略である。一加盟国が策定した文書にすぎないようにも見える。しかし、その射程はオランダ一国にとどまらない。そこに浮かび上がるのは、エネルギー安全保障と軍事力が本質的に不可分であるという、国家安全保障の根源的な現実である。
この「ロードマップ」は、エネルギー安全保障を、平時の活動から軍事作戦に至るまで、信頼性があり、かつ手頃な価格のエネルギーを継続的に利用できる状態と定義している。そのうえで、NATOの「単一燃料政策」にも明確に言及する。
これは、軍事兵站で使用する燃料を液体化石燃料、とりわけケロシンを中心に標準化することで、同盟国軍の相互運用性を確保する政策である。
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