2026年10月25日、セルビアの前大統領アレクサンダル・ブチッチ氏(Aleksandar Vučić)が選挙での敗北を認めたことを受け、首都ベオグラード中心部のスラビヤ広場で喜ぶ人々(Andrej Ivanov/Getty Images)

「一帯一路」関連の駅崩落事故が転機 セルビア議会選で学生勢力が勝利

セルビア議会選で、学生主導の新勢力「学生名簿」が過半数を獲得し、政権交代への道を開いた。運動の発端は、中国共産党(中共)の「一帯一路」関連事業で改修されたノビサド駅のひさし崩落事故。汚職や契約の不透明さへの抗議が、長期政権を破る力に変わった。

セルビアの選挙で、12年にわたって政権を維持してきた与党が大敗し、政権交代が確実となった。中国やロシアとの関係を重視してきたアレクサンダル・ブチッチ氏の政権に対し、大学生や大学教授、各分野の専門家らが集まった新勢力「学生名簿(Student List)」が支持を広げた。得票率は52%を超え、議席の過半数を獲得した。

開票が進むなか、ブチッチ氏は「われわれはこの選挙に敗れた。敗北はもはや決定的である」と認めた。

▶ 続きを読む
関連記事
フランスの血液保管施設がサイバー攻撃を受け、冷凍庫の設定温度が最高110度に改ざんされた疑いが浮上。血液製剤に被害はなかった。欧州各国でも冷蔵・冷凍設備へのハッキング被害が報告されている
英国議会の委員会が、中国製コネクテッドカーやIoT機器の安全保障リスクを警告。中共による情報収集や遠隔操作を懸念し、重要インフラへの導入制限を提言した。英国の大学と中共軍関連機関の共同研究にも警鐘
欧州7か国でスーパーの冷蔵・冷凍設備を狙ったサイバー攻撃が相次いでいる。ハッカーが設定温度を最高50度に変更し、大量の食品が傷んで廃棄された。フランスでは最大700店舗が被害を受けた。各国当局が調査している
10月31日、ドイツやフランス、スイスなど欧州各地で物価高や教育問題、緊縮財政に抗議する大規模デモが発生。一部では暴動に発展し、店舗の略奪や警察との衝突が起きた。過激派の関与も指摘されている
欧州が再び不穏な状況になっている。10月30日、イタリア各地で大規模な抗議活動が発生した。フランスとドイツでも、市民が10月31日に街頭デモを行う準備を進めている。ドイツの当局者は、フランスの混乱がドイツでも繰り返される可能性を懸念している。