胡主席、記者会で中国人権の質問を無視

【大紀元日本9月12日】カナダを訪問中の胡錦涛・中国国家主席は、9日午前、マーティン首相との会談後の記者会見で、現在中国国内で弾圧を受けている法輪功に関する質問を胡主席が無視するという一幕があった。 

カナダテレビ局の記者ロジャー・スミス氏の「迫害を受けた法輪功学習者、民主運動活動家らの議会前での抗議活動をどう思っているのか」という質問に対し、胡主席は明確な回答を避けた。

スミス氏による質問(大紀元)

また、マーティン首相は胡主席との会談の中で、「チベット問題について話し合い、法輪功問題にも触れた」ことを明らかした。さらに、記者会見の中で「人権に対する尊重は、経済の発展と国の管理において非常に重要である」と人権を重視するよう中国政府を促した。

1989年6月の「天安門事件」で、中国共産党は武力で大学生らの民主運動を鎮圧し、各国から経済制裁を加えられ、世界の舞台で孤立していた。その後、この局面を打破するために中国当局は13億人の国内市場開放の見返りとして、西側諸国との間で「水面下で中国の人権問題を言及してもよいが、公の場では人権問題について触れない」という暗黙の了解を得た。中国の人権状況の真実はますます暗闇に包まれる一方である。さらに、中国共産党は巨額な資金を利用して欧米諸国に飛行機や石油などを大量に発注し、お金の力で中国の人権を批判する声を消した。

今回の記者会見では、カナダ政府は公の場で中国の人権問題を批判したという点で、大きな進展をみせたようだ。

(トロント=方涵)
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