欧州委員会、臓器収奪事件に関する公聴会の開催を提案

【大紀元日本5月3日】欧州委員会本年度二回目の政策決定会議は、4月10日から13日にかけてストラスブールで行われた。欧州委員会のメンバー11人は、中国で行われている強制収容所での法輪功学習者からの臓器収奪事件に関し、公聴会を開催するよう提案した。同公聴会でメンバーらは、国際調査組織に対して強制労働収容所を開放するよう中国政府に要請する。

「中国人体臓器収奪に関する公聴会を開く必要性」と称する議案は、欧州委員会10904番の作業文書として定められた。

この議案は、ロイター通信社の記事に引用された、数千人の法輪功信者が強制収容所に監禁され、一部の人はすでに虐殺されたという国連拷問調査員の話に触れ、三つの要請項目を明記した。第一に、国連及び他の人権組織が、中国におけるすべての強制労働収容所及び無実の囚人を監禁している機関を調査することを認めること。第二に、国際人権組織が即時に、あらゆる強制労働収容所、刑務所、そして留置所に監禁されている法輪功学習者及び他の異見者の状況を調査するよう、要請すること。第三に、国際組織が中国におけるすべての不法かつ記録されていない臓器摘出及び臓器売買の取引を調査することを認めること。

議案の最後には次のように述べられている。「上述のことに基づいて、中国における人体臓器摘出に関する公聴会の開催は、必要とされる」

この動議は、欧州委員会のメンバー、スウェーデンのゴラン・リンドブラート議員が起草し、ドイツ、スイス、デンマーク、エストニア、ギリシャなどからの11名の議員が連名で提出した。

1949年5月5日に発足した欧州委員会は、フランスのストラスブールを本部とし、46のメンバー国を含む。この委員会の趣旨は、欧州の経済及び社会の進歩を促進し、民主及び人権を守り、社会の重大な問題を解決する方法を求めることである。欧州委員会の決定機関及び執行機関は、メンバー国の外務大臣によって構成された外相理事会。一般事務の処理は、メンバー国の駐在代表によって構成された外相代表委員会によって担当されている。また、欧州人権裁判所は、欧州委員会に属する組織である。

記者・石芳
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