【モンゴル「草点」便り】ホーミー「喉(のど)歌」の癒し

【大紀元日本8月10日】日本の故里演歌や民謡のこぶしは喉を震わせ唸らせ、その土地の原郷のおおらかな叙情を山河はるか彼方へと伝えます。モンゴル国の西北部の山岳地帯で発祥したといわれる喉歌は、その独特の発声方法によって驚異の歌唱法といわれるに相応しい唸りを、草原の天地に轟(とどろ)かすものです。

喉歌は高い声と低い声を同時に喉の祠(ほこら)から、口蓋全体に反響(エコー:こだま)させて、舌頭旋転の渦先から重層的な声を迸(ほとばし)らせるのです。さらに上達すると中間音を明瞭に走らせて、三重(高・中・低)の音域の同時発声を自在に奏でるようになります。キラキラした癒しの微風が喉元のほこら(グロッタ:洞窟)で虹色に響鳴し、体の深層部から心身の原風景が立ち上がってくるのをいつしか覚えるのです。

日本では「のど」について、喉笛を掻き切ると言うように・・・喉笛とも呼び習わしてきました。ホーミーの高音部の声をモンゴルの言葉でも「笛」と呼んでいます。モンゴルの山岳地帯の人々は、最高度に澄み切った笛の音を肉声によって表出することのできる不思議な歌唱法を編み出したのです。喉をテクニカルに笛のように扱って重層的な声を出す歌唱法が、ホーミーだとも言えるでしょう。

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