高智晟弁護士事件:公安当局、予審段階に

【大紀元日本9月14日】中国人権派弁護士・高智晟氏が当局に勾留されすでに4週間近くなり、情報がまったく得られない中、中共の公安関係者がこのほど、同氏の助手・温海波氏に連絡し、本案件はすでに予審の段階に入ったと告げた。また、すべての預金通帳が押収されたため、高弁護士の家族の生活が危機に瀕しているとの公安の説明に応じ、温海波氏は3千元(日本円約4万5千円)を援助したという。一方、北京の人権活動家たちは、高弁護士に代理弁護士を雇うことを検討しているという。

ラジオ自由アジア(RFA)によると、高弁護士の助手・温海波氏は12日の取材で、9月初め頃に、公安関係者は自ら彼と連絡を取り、高弁護士の案件は予審段階に入ったと告げ、銀行通帳などが物的証拠として押収されたため、生活が窮地に立たされた高氏の家族を救援するよう求めたという。以下は温海波氏の証言に基づいてまとめた内容である。

温海波氏によると、公安を通して彼は3千元を渡したという。その数日後に、高弁護士の妻・耿和さんから電話が掛かって来た。内容は、高弁護士からの手紙が届き、「監禁中に、大きな人身傷害を受けていない」と書いていることや、自宅に警察が駐留し、一家が監視されていることなどである。

またその後、耿和さんから緊急の電話が入り、温海波氏に、インターネットサイトで、「高弁護士のことは、家族のプライベートなことであるので、外部の関心は必要ない」との声明を発表するよう頼んできた。

温海波氏は、この声明の背後には中国当局の圧力があり、本人の意思ではないと判断、他の人権活動家と相談した結果、声明の発表を先送りしたが、しばらくして、耿和さんから再度電話があり、声明を公表するよう催促した。そのような状況の中で、関係者らは、少しでも高弁護士の家族が受ける圧力を軽減するために、声明を発表することに踏み切った。

また、温海波氏が提供した情報によると、人権活動家たちは、高弁護士に代理弁護士を雇うことを考案し、耿和さんに面会を求めたが、実現できなかったという。

一方、高弁護士の兄は耿和さんと電話で会話を交わしたが、約3分間の通話の中、耿和さんは終始泣いていたため、あまり会話が成り立たなかったという。

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