スウェーデン国家テレビ局:中国の臓器狩り、ゴールデンタイム・ニュースで報道
【大紀元日本10月2日】スウェーデン国家テレビ局はこのほど時事報道番組(Aktuellt)で、「人体臓器販売」と題したニュースを5分間にわたり放送した。夜のゴールデンタイムに放送され、全国の聴衆に反響を呼んだ。この番組は夜9時のゴールデンタイムで、全国約600万人に向けての放送である。ニュースでは、カナダ人権弁護士マタス氏および前カナダアジア大洋州局長ギルガー氏が纏めた「中国における法輪功学習者を対象とした臓器狩りの告発に関する調査報告」および中国で行われている臓器売買の犯罪を報道した。
番組は9月6日午後9時のゴールデンタイム枠で、トップニュースとして「中国が拘束された法輪功学習者の生体臓器によって、人体臓器売買の大国と化した」のタイトルで紹介された。ニュース番組の主な内容は次の通り。
ナレーション:新しい臓器を求める、しかし、長く待てない患者は、インターネットで多くの臓器販売広告を見つけることができる。肺、心臓、眼角膜等など、すべてがインターネットで見つけられ、その殆どが中国からのものである。これほど多くの臓器を販売できるのは、これらの臓器は拘束されている法輪功学習者の臓器が使われているからである。このことは、カナダの独立調査団の調査報告ですでに実証されている。
記者:中国で死刑囚の臓器売買はすでに新しいニュースではない。カロリンスカ医学院臓器移植医院のアニカ・ティボア院長は、次のように話しています。
ティボア氏:中国衛生部の副部長はマニラでの談話で、中国の殆どの臓器提供は死刑囚からであることに言及した。
記者:しかし、最近では、使用される人体臓器は法輪功学習者からのものと指摘されています。
ナレーション:デービッド・マタス氏は、「法輪功は、中国では邪教と宣伝されている状況で、法輪功学習者たちは非人道的な扱いを受けており、人々は憚ることなく彼らを迫害しているのだ」と指摘した。
記者:戴英さんは拘束された幾千万人法輪功学習者の一人です。2004年5月、戴さんは強制労働収容所の者に仏山人民医院の検診車へ連行され、健康検査を受けさせられました。
戴英氏:私は血を取られ、種々の検査を受けさせられました。彼らは、私の腎臓あたりを上から押さえて検査したのです。検診車には沢山の先端器機が設置されていました。これまでに、私たちの生死は無視されていましたし、ここまで緻密に検査されたこともありませんでした。
記者:戴さんの心臓は健康なものではありません。彼女は釈放されてからタイへ逃れました。マタス氏およびギルガー氏によると、この種の検査は当人の臓器を摘出するための事前準備であるとしています。
ナレーション:上海のある病院がインターネットで以下の臓器価格リストを掲載している。
腎臓:4万7000スウェーデンクローナ(約75万7000円)
肝臓:94万スウェーデンクローナ(約1500万円)
肝臓および腎臓:116万~300万スウェーデンクローナ(約1868~4833万円)
肺:116万スウェーデンクローナ(約1868万円)
心臓:94万~116万スウェーデンクローナ(約1500~1868万円)
眼角膜:22万スウェーデンクローナ(約354万円)
調査報告の作成者は、何故これらの臓器が法輪功学習者からのものだと判明したのか。法輪功学習者が大量に拘束された時期や数は、臓器移植手術件数の増加時期が一致したからだ。1994年から1999年の間に行われた臓器移植手術件数は1万8500件だった。しかし、2000年から2005年の間に、行われた臓器移植手術件数は6万件に達した。臓器移植手術にかかわった医師の証言によると、人体臓器狩りの行為は中国で広い範囲にわたって行われているという。しかし、確実な証拠は入手困難である。何故なら、手術室にいた関係者は、一方が被害者で、一方が犯罪者であるからだ。
マタス氏は、北米から中国大陸各省の病院へ臓器移植を必要とするクライアントを装い、調査を行った上、電話をかけた記録を保有している。報告書では、それぞれ電話をかけた病院の場所を示す地図も添付している。それによると、医者および仲介から病院側まで、法輪功学習者からの供給源を持っていることを実証している。
記者:6月8日、黒龍江省にある密山拘置所の責任者との電話記録は次の通りです。(※調査員…A、責任者…B)
A:「法輪功学習者の(臓器)供給源はありますか?」
B:「あります」
A:「今もありますか?」
B:「今もあります」
A:「我々が選択できますか?それとも、そちらから直接の提供となりますか?」
B:「我々がそちらへ送ります」
A:「今、そちらに何人の法輪功学習者がいますか?」
B:「少なからずいます」
A:「男性ですか、女性ですか?」
B:「男性です」
記者:法輪功学習者は健康であることが知られていることから、彼らの臓器の需要は高いのです。これほど大量に臓器移植を行っていることは、死刑囚のみの提供では不可能です。アムネスティ・インターナショナルの統計数字によると、2000年から2005年の間に、約1万人が中国で処刑されました。その他、脳死および志願者からの臓器提供は稀であるということです。
法輪功スポークスマン・張而平氏は、中国人の伝統観念では、人体と魂は一体であるとされており、人間が死んだ時に、共に天国へ行くとの考えから、臓器を提供する志願者は稀であると指摘し、ましてや、生鮮な臓器は生きた人間からでなければならないになると、なおさら不可能であると強調しています。
ティボア氏は、生きた法輪功学習者から臓器を強制的に摘出する報告に強い関心を寄せており、すでに国際協力機関を通じて、国連の人権機構が同件の調査を促す書簡を国連に提出したことを明らかにした。