【北京の街角から】狗不理包子

【大紀元日本10月6日】北京の街を歩いていると、ときどき「狗不理包子」という、一風変わった屋号の店を見かける。素直に読めば、「犬も相手にしない肉まん」ということで、いかにもまずそうである。

この肉まん屋、実は、150年の歴史を持つ天津生まれの老舗である。創業者の高貴友は幼名を「狗子」(犬ころ)と言った。狗子は肉まん(包子)作りに忙しく、誰に話しかけられても相手にしなかった(不理)ことから、人々は次第に、彼の作る肉まんを「誰のことも相手にしない狗子が作った肉まん」(狗不理包子)と呼ぶようになった。

ただ、愛想は悪くても味は天下一品で、西太后にも献上したことのある代物である。西太后が、「山中の獣、雲中の雁、陸地の牛羊や海の幸は、どれも狗不理包子に及ばない」と言って褒め称えたことから、人気はさらに上がり、店は大繁盛した。今では「狗不理包子を食べずして、天津に来たと思うな」と言われるほどで、中国の多くの有名人のほか、田中角栄も食べたことがあるそうだ。

その後、順風満帆とはいかないものの、着実に発展を続け、1992年になって会社を設立し、中国全土ならびに海外にチェーン店を展開した。写真の北京前門店もその一つである。

ところが、最近、狗不理包子がまずくなったという声を聞くようになった。急速な規模拡大で、老舗本来の味が正しく伝承されていないのではないかとも考えられるが、全国で勝手にチェーン店を名乗る偽「狗不理包子」店が相次いで開店したことがより深刻な原因と考えられており、当局は今年春から本格的な摘発に乗り出した。

やはり、天津まで足を伸ばして、本店で食べるのが一番かも。

(懐旧)
関連記事
白衣を身にまとい、蓮の台座にたたずみ、柳の枝を片手に、純水の入った壺をもう片方の手にする観音菩薩は、慈母観音としても知られます。
WHOは、5月27日に開催される世界保健総会に先立ち、パンデミック条約の一部条項を緩和したが、アメリカの批評家たちは、これらの変更が政策に対する懸念を十分に解決していないと指摘している。
全ての中国人は黄帝に遡ると言われています。黄帝は、のちに中国となった土地を最初に治めました。紀元前2697年から統治し、黄河の原野に住む民族を1つの政府のもとに統合しました。
人類社会の暁、神仙が地上をよく訪れていた頃、一人の若い女性が巨人の足跡を踏んでみました。この神秘的な出逢いから、女性は身ごもり、実に稀な男の子を生みました。
腋臭症は病気ではありませんが、脇から異臭が発生することは非常に恥ずかしいです。そのため、台湾の専門医が大紀元の読者に対して予防と治療方法を提案しています。