新唐人テレビ韓国公演、中国当局の圧力で突然取消

【大紀元日本1月7日】韓国ソウル市の国立劇場で1月6日に予定されていた「中・韓民族演芸の夕べ」(主催・新唐人テレビ局=本部・米国)が、公演する直前に韓国政府により突然取り消された。韓国メディアの報道によると、中共当局が2007年は中韓友好年を理由にして韓国外交通商部及び文化部に圧力をかけ、同公演を取り消すと要求したという。同公演は、新唐人が主催する「2007年世界華人新年祝賀祭」世界巡回30都市の一つ。

韓国最大手紙「朝鮮日報」は6日、総合面で「中国が韓国政府に、華僑テレビ局主催の公演をソウル市で行ってはならないと要求――韓国政府は国立劇場での同公演を取り消した」と題して、この情報を報道した。報道によると、アメリカ在住の華僑が設立した新唐人テレビ局(NTDTV)が、今年1月6、7日に韓国国立劇場で民族演芸プログラムの公演を行う予定で、昨年9月に同劇場と契約を交わしていたが、先月末になって同劇場が突然、契約の取り消しを同局に通達してきたという。理由は、中国政府が、韓国外交通商部および文化観光部を通じて、同公演の取り消しを求めてきたからだという。

外交通商部の関係者によると、今年は韓・中両国の国交樹立15周年を記念する「韓中友好の年」であるため、関係当局間で調整を行った結果、韓国側が中国政府の要求を呑むことにしたという。

同劇場関係者は、報道された内容はほぼ事実であると認めた。中国当局は、新唐人テレビ局が敵対団体であるとして、韓国外交通商部へ強く抗議したことから、韓国国内の文化事業を統括する文化観光部が公文を発表し同公演を取り消したという。劇場関係者によると、国立劇場側が同公演を取り消さなければ、今年6月に同劇場が主催する中国公演が全面的に取り消されると、中国政府は明らかにしたという。

新唐人テレビ局は、2002年に海外在住中国人により設立された衛星放送テレビ局。米ニューヨークを本部に、世界60ヶ国家に支部があるという。中国の真相報道に定評があり、2003年には中国のSARS問題を最初スクープした海外中国語メディアであり、「中国の空に(外界への)窓を開いた」と評価された。

中国の伝統文化を復興し世界の人々に伝えるために、2004年から世界各地で「新年祝賀祭」公演を企画。レベルの高い演出プログラムで好評を博しており、2006年にニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催された公演は、米国の音楽情報誌「ビルボード」の全米公演プログラムの評価で、第7位にランクインした。

新唐人本部の関係者によると、今年、新唐人公演のクリスマスバージョン「ホリデーワンダース」はニューヨークのブロードウエイで上演、ハイグレードの出演は満員御礼の大好評を博し、華僑圏と西洋人コミュニティでセンセーションを起した。しかし、「ホリデーワンダース」の大成功は中国当局の妨害を招いてしまい、世界各地の中共大使館は海外で、今回韓国で起きたようなさまざまな妨害とスパイ活動を行っているという。

今回の公演をプロデュースした関係者によると、今年は、北米のほか、日本を含む世界10カ国30都市で巡回公演を予定しているという。日本の公演は、今年3月関東と関西の2会場で行われる予定。

関連記事
12月20日、米国務省の外交団がシリアに到着した。バッシャール・アサド政権崩壊後、ワシントン高官がダマスカスを公式訪問するのは初めてとなる。
10年前、中共は「中国製造2025」計画を掲げハイテク製造業強国を目指した。しかし現在、中共は知的財産権侵害や不公正競争の指摘を受けている。EVや高速鉄道で進展も、核心的な技術は不十分だ。
英国のフィリップソン教育相は、中国による高等教育機関への影響について警戒を呼びかけている。庶民院での議論では、中国が公的機関や企業、大学にまで浸透している実態が指摘された。
12月16日、英豪閣僚級会議がロンドンで開催され、中共のスパイ浸透対策が主要議題となった。英国外相は中共スパイの楊騰波の入国拒否を支持し、豪州外相は複雑な国際情勢を指摘。英国の外国影響力登録制度の施行は延期され、中共の指定級が注目されている。
インド政府は、中国からの安価な鉄鋼輸入を抑えるため、最大25%の関税(セーフガード)の導入を検討している。この […]