植物にも家族意識=英国学士院機関誌

【大紀元日本6月26日】ここ数十年来、多くの科学者が、植物は感覚を持っているだけではなく、感情・記憶・社交、さらに自己の独特な言語を持っていることを実験で証明し明らかにした。6月12日に発行された英国学士院の生物科学誌「バイオロジー・レターズ(Biology Letters)」で、植物は動物と同様に、複雑な環境の中で自己の親類を識別することができるという研究が発表された。また、植物を別の種類の植物と一緒に植えた場合、それぞれの植物は永遠に水と栄養分を奪い争う一方、直系の兄弟と一緒にいるときに、互いに譲り合うという。

研究発表したカナダ・マックマスター大学(McMaster University)の植物進化生態学者のスーザン・デュドリー氏は、「動物には家族を識別する能力があることは一般的に認められているが、今回実験で、初めて植物も同様な能力を有することが分かった」と語った。

デュドリー氏は、植物は土壌に植えられてから、根っこの中心部から多くの新しい根が生じ、水分と栄養分を吸収する。同じ種類の植物を同じ場所にたくさん植えると、それぞれの植物は根を伸ばし、貴重な水分と栄養分を取ろうとする。しかし、同じ親から成長した植物の場合、争うことはなく、互いの根が十分な成長空間ができるように、非常に平和的で譲り合うと分析した。

植物は、親類を識別する行為は、同じ鉢植えに植えられたときにのみ発生する。すなわち、限られている空間で根の部分は交互作用および識別機制と関係していることを示唆する。デュドリー氏は学生と共に、北米五大湖に自生するオニハマダイコンを使用した研究を行った。

デュドリー氏たちは、親類関係の株または、まったく無関係のオニハマダイコンを4株ずつ鉢植えに植え、オニハマダイコンが開花する8週間後に、根っこを含めて植物を丸ごと抜き取り、根、幹、葉および芽の発育状況を調べた。デュドリー氏は、まったく無関係のものと同じ鉢植えに植えられたオニハマダイコンは、同族同士の鉢植えのものより、根が発達しており、競争力がより強いことが分かったと結果を発表した。

1966年、米中央情報局でポリグラフの専門家バクスター氏は、ポリグラフの両極を牛舌蘭に繋げて行った実験で、植物の感情における研究の先駆者となった。1973年、ピーター・トムジンス氏およびクリストフ・ボード氏の著作「植物の神秘なる生命」では、バクスター氏の実験を繰り返し研究し、植物は言語、思惟、祈りに対して反応を示した結果が得られた。これら研究は後、植物心理学という新しい学問分野を形成することになる。

科学者は植物の生命における多くの神秘を明らかにするときに、中国の古人が「万物にはすべて魂がある」の言葉が思い出される。我々のいる環境、山・川・大地、あらゆる天体には生命が潜んでいないものはないのであろう。古人は天地を仰ぎ敬い、宇宙万物に対して畏敬の念を抱いていた理由は、こうしたところにあるのかもしれない。

米国ワシントン大学のデービッド・ロツ氏は、柳が毛虫に襲撃されたときに、自身は抵抗物質を生じるだけではなく、3メートル離れた別の柳の木も抵抗物質が生じたことを発見した。このことは、植物は互いに情報交換していると言える

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