思春期の恋心に警戒、小学校教科書から七夕伝説が削除=中国重慶

【大紀元日本9月4日】思春期の恋心を中国語で「早恋(ザオ・リャン)」と言うが、いずこの国でも甘酸っぱい思い出にふけるもの。ところが、中国重慶市では、児童らの早まる思春期の恋心に警戒し、9月から始まる新学期の小学校六年国語教科書から、牛郎と織女の恋物語で知られる七夕伝説削除された。

地元紙によると、重慶中区第一実験小学校の国語教科チーム責任者の陳先生は最近、手に入れたばかりの訂正版国語教材をチェックした際、この変化に気づいたという。

六年生の国語教材には、「中華少年」「聖なるこの土」「母を思い出す」「老人と海」など愛国心や自然を愛でる文章が増えたが、牛郎と織女の恋物語などの伝統な文章が消えた。

陳先生は、昔から代々伝わっている中国民間四大伝説の最も有名なこの七夕伝説が削除されていることを嘆いている。牛郎と織女の物語は男女の恋愛の話だが、社会の普通民衆の自然な生活の様子を伝える話であり、多くの中国人にとって幼少からの美しい記憶であるからだ。

重慶教科書学院の喬華研究員が、教材の編集者が小学生の早恋問題に配慮し、削除した可能性があると話した。

恋心が芽生える思春期が年々早まる現代社会。特に、一人っ子政策の中国では、子どもの自制力が弱まり、環境から不良な刺激要素の増大し、近年社会モラルが急速に低下していることなどから、子どもの「早恋」問題が顕著となり、教育関係者を困惑させているという。

(翻訳編集・肖シンリ)
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