【大紀元日本9月16日】AP通信によると、パリ郊外のセーブルにある国際度量衡局に保管されている1キログラムの標準器「国際キログラム原器」が50マイクログラム(100万分の50g)軽くなっていることが判明し、科学研究や資料統計など精密な作業をする専門家を困惑させている。
国際度量衡局の物理学者リチャード・デイビス氏が、「国際キログラム原器」を、同時に製造され、同じ条件下で保存されている複製品と比べたところ、50マイクログラム軽かったという。現段階では原因を特定できていない。
「国際キログラム原器」はプラチナとイリジウムの合金でできており、直径と高さはともに3.9cm。1889年の第1回国際計量大会で1キログラムの標準器として定められ、今日まで使用されている。国際単位を使用する国はすべてこの「国際キログラム原器」に照らし合わせて重さを定めてきた。
「国際キログラム原器」は3重に鍵のかかった金庫の中に保管されており、外に出されることはほとんどないという。
50マイクログラムというのは、指紋一つの質量に相当する重さで、一般の人の日常生活に影響することはほとんどないが、科学関係者には多くの不都合をもたらしているようだ。
11月初めに、世界各国の科学者がパリで基本度量単位について審議することになっており、「国際キログラム原器」についても議論される予定だという。
(翻訳/編集・坂本、瀬戸)
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