【大紀元日本9月21日】近年、欧米で1万人以上が正体不明の皮膚病に襲われている。この病気に罹った患者は、皮膚に赤い、或いは青い色の繊維物質が生えてくる。この病気にかかった米国テキサス州の青年トラビス・ウィルソンさんは悩んだ末、昨年自殺した。医師らはこれまで患者の妄想であるとして、本格的な研究は成されていなかったが、報告例が増加していることから、米国当局はこの奇病の正体について調査を始めた。
報道によると、生物学者メアリー・レイタオ(Mary Leitao)さんの息子は、唇の近くに赤い、青い、黒い色の繊維状ものが生えてきた。原因も分からず、治療方法もないので、レイタオさんが独自に調査した結果、17世紀のイギリスにあったモルジェロンズ病(Morgellons Disease)の症状と類似していることから、2002年にこの病気をモルジェロンズ病と命名し、「モルジェロンズ病研究基金」を創設した。現在、全米50州、カナダ、イギリス、オランダ、オーストラリアなどにはすべて発症者がおり、特に米国のテキサス州、カリフォルニア州とフロリダ州に発症者が最も多い。統計によると全世界で患者数はすでに1万人を越えている。
この病気の患者の皮膚に、癒合しにくい傷口が現れ、傷口から繊維状の物質が生えてくる。この繊維状の物質が、とても強靱なもので、皮膚から抜くとき、髪の毛を抜くような感じがする。患者はこの繊維が皮膚の下でうごめいているように感じ、強い痒み、刺すような痛み、或いは咬まれているような感覚が伴う。
患者数が増加しているため、米国疾病予防センターは流行病学、環境衛生、皮膚医学などの専門家を招集し、先月から調査を進めている。研究者は患者から取ってきた皮膚組織を切片して、繊維状物質を生成する場所を確認している。
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