【大紀元日本8月6日】動物の感情は周囲の環境によって変わるということが、ブタを対象とした最新の研究で明らかになった。より良好な生活環境にいるブタは、そうではないブタよりポジティブな反応を示すという。
英紙「デイリーメール」(電子版)によると、英ニューカッスル大学(Newcastle University)のキャサリン・ダグラス博士(Catherine Douglas)が率いる研究チームは、豚の感情を知る実験を行った。
科学者らはまずブタたちに木琴の音を聞かせ、その後にご褒美としてリンゴ1個を与える。次に、クリッカー(動物を訓練するときに使う道具で「カチッ」という音が出る)の音を聞かせた後、カサカサとなる不快なビニール袋を与えた。その後、ブタを2つのグループに分け、それぞれ広くてワラや遊具もある「贅沢な」豚舎と、狭くて単調な豚舎とに入れた。
その後、科学者らが不思議な、軋むような音を豚に聞かせると、それぞれのグループは違う反応を見せた。環境の良い豚舎に入っているブタたちは、美味しいリンゴを期待するかのようにすぐに近づいて来たが、環境の悪い豚舎に入っているブタたちは消極的で、ビニール袋が与えられると恐れているのか、動こうとしなかったという。
「このような反応は、人間と同じ。私たちの感情が、判断に影響することはよくある」とダグラス博士は指摘する。
同研究は、環境によって変化する動物の感情を把握し、快適な農場を作るという課題に貢献しそうだ。
(翻訳編集・柳小明)
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