【漢方の世界】カルテ(十五)―舌で分かったトラウマ
【大紀元日本10月12日】「舌を巻く」「舌が回る」「舌鼓を打つ」など、舌にまつわる言葉は豊富だ。舌が我々にとって実に身近だからであろう。では、「舌を見て、心(こころ)の病を言い当てた医者がいる」と聞いたらどうか。なんとも不思議な話だが、これは紛れもない事実なのである。
今回のカルテのテーマは、ずばり「舌」。主人公は、舌に真っ直ぐな裂け目があった。漢方医はこの裂け目を見た後、患者にこう告げた。「長年、心が晴れなかったことでしょう」
この診断に患者は驚きを隠せなかった。彼の両親は、彼が幼いころに離婚していたのだ。これがずっと彼のトラウマになっていた。「もうその心の重荷は捨てなさい」との医者のアドバイスを受け、ようやく彼の心は癒されたのである。
関連記事
しっかり寝ても取れない重だるさや頭のもやもや。その正体を中医学の「湿気」から読み解き、体を軽く整えるためのサインの見分け方と、今日からできる自然な対処法を紹介します。
冬の冷えで不調を感じやすい季節に。中医学の考え方から、腎を温め心と脳を守る「にらラーメン」を解説。身近な食材でできる、冬の養生をやさしく学べる一編です。
抗生物質だけでなく、身近な薬も腸内細菌に影響する可能性がある――。中医学では胃腸を「土」にたとえ、体を育てる基盤と考えてきました。腸の乱れを別の角度から見直すヒントです。
冬になると腰や膝が冷え、関節が動かしにくくなる――。中医学では、こうした不調は体の内側の冷えと関係すると考えられています。かぼちゃと小豆の「いとこ煮」は、巡りを整える養生食として親しまれてきました。
抜け毛や白髪は年齢だけの問題ではないかもしれません。中医学では、髪の状態は「腎のエネルギー」と深く関係すると考えられています。下半身の簡単なストレッチが、髪の健康を支えるヒントになる可能性も。