【伝統を受け継ぐ】能勢浄瑠璃

【大紀元日本8月5日】能勢町は大阪府の最北端にあり、周囲を500~700mのなだらかな山に囲まれ、緑豊かな土地である。面積のほとんどを山林,田畑が占める。鉄道は通っておらず、商業施設もほとんど目につかない。大阪にありながら、都市の喧騒とは無縁に人々の生活は営まれているようだ。そんな能勢町に200年来、住民によって脈々と受け継がれてきた芸能文化がある。それが能勢浄瑠璃だ。

能勢浄瑠璃の始まりは、江戸時代末期、大阪へ医学を学びに出た杉村量輔なる人物が当時大阪で盛んであった浄瑠璃を習得し、能勢に持ち帰った。竹本文太夫を名乗り能勢の農民の間に広めたという。

能勢浄瑠璃の継承形態は独特である。家元制度を取るが世襲制ではない。現在では、竹本井筒太夫、竹本中美太夫、竹本東寿太夫を加えて、四派で継承している。家元はおやじと呼ばれ、5人前後の弟子をとって、本業の傍ら浄瑠璃を伝授する。その弟子の中から次代のおやじが生まれる。そのおやじがまた、知り合い縁者の中から新しい弟子をとり、彼らに伝承する。こうして、数年でおやじが交代することにより、能勢浄瑠璃の語り手が増えていくのだ。これを「おやじ制度」と呼んでいる。現在、能勢には200人の浄瑠璃語りがいるという。

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