【食品問題】薬品で食品の賞味期限を改ざん 「業界内では公然の秘密」か

【大紀元日本8月24日】食品を購入する時に確認する賞味期限。中国ではこのほど、ある食品製造会社が簡単な方法で食品の賞味期限を改ざんしていたことが明らかになった。関係者は、業界内ではこのやり方は日常茶飯事だと話しているという。

ポータルサイト網易の報道によると、疑惑がもたれているのは湖南省の逗趣楽食品工場。食品安全を管理する当局側による調査により、工場の幹部が事実関係を認めた。それによると、今年5月末は、食品の包装袋にある生産日時を薬品で消してから、新たな生産日時を印刷していた。

問題が発覚したのは、この日付変更作業を行っていた2人の女性従業員が、手袋をはめなかったために数日後に手に大量の水ぶくれを起こし、その治療などの問題で工場側と協議になったことがきっかけ。この騒動によりはじめて改ざん事実が公になった。

内部事情を知る人によると、この種の薬品で賞味期限を改ざんするのは、業界内部では「公然の秘密」だという。

改ざんに使われる薬品は主にシンナーのようなペンキの希釈剤。あるインクジェット設備の製造業者は、「インクを使う印刷方法であれば、全部消して印刷し直せる」と話した。

有効な防止措置について、専門家は、レーザープリンターによる印刷を勧めているが、中国では食品業者はこれを敬遠している。その主な理由は、設備の価格はインクプリンターの2倍であるほか、作業効率も比較的に低いからだ。

そのため、一部の大手食品業者が考案した「自衛策」は、賞味期限を印刷する際に、特殊コードを組み込むこと。後に販売業者が日時を改ざんしたことで消費者から訴えられても、この特殊コードで責任の所在が判明できる。しかし、このような自衛策を講じても、消費者が被害を受けることには変わりはない。

 (翻訳編集・叶子)
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