新華社 「国際大手メディアは法輪功に取り込まれた」と批判

大紀元日本5月3日】中国国営新華社通信(英語版)は4月30日、重慶市元トップ氏の失脚事件をめぐる報道について、海外メディアが「法輪功系メディアの情報を引用している」として、大紀元時報を批判する論評記事を掲載した。

論評は 「海外メディアは、薄氏が指導部の電話を盗聴したことや、薄氏への対応に権力闘争が絡むなどのデマを過熱に報道している。いずれも法輪功系メディアが報じたものだ。大手メディアが一民間メディアの情報を引用するなど、メディア史上の笑い話だ」と不快感を表明。また、「法輪功側の周到な工作」で、海外メディアが法輪功に取り込まれたと主張した。

法輪功系メディアとは、中国大陸内で迫害される法輪功学習者たちの被害や、中国共産党による中華文明の破壊などのについて報じる独立系メディア「大紀元」「新唐人」「希望の声」を指していると思われる。同メディアが報道する内容の多くは、当局が報道規制を敷いた話題、用語などがふくまれており、大陸内では通常、閲覧することができない。

同メディアの一連の報道について、「海外の、一握りの西側メディアの敵対勢力は、うわさを作り上げて中国を分裂させようとしている」と新華社は批判している。

大紀元時報は王立軍・重慶市元公安局長による亡命騒ぎに端を発した重慶事件の行方を正確に予測・分析し、注目されている。特に香港では傘下の週刊誌『新紀元』の売り切れが続出し、ほとんどは中国人観光客に買われているという。その知名度は、香港の大物司会者・陶傑氏がテレビ番組の中で「今、全世界が大紀元時報を読んでいる」と言及するほどだ。

2月に王立軍氏が重慶市公安局長を解任されたときから、大紀元時報はいち早く、この問題について重点的に報道をしてきた。当時、ほとんどの海外メディアはその重大さを認識していなかった。

4月22日、ニューヨーク在住の中国民主活動家・唐柏橋氏は自身のフェイスブックで、ロイター通信の記者の話として、「海外の大手メディアは大紀元時報の情報を参考にしている」と書き込みをしている。

大紀元時報はこれまで、正確に薄氏の失脚、周永康中央政治局常務委員への調査を予測していた。また、中国の政局を左右する核心的なテーマは「法輪功弾圧問題」であるという認識から、この闘争劇は最終的に江沢民前国家主席にまでに飛び火すると見ている。

大紀元時報は2000年に設立、中国語をメインに英語、日本語など12ヵ国語の新聞紙、19ヵ国語のウェブサイトを開設した。また、世界60ヵ所の国と地区に取材拠点を設け、「華人のいる所には必ず大紀元時報がある」というサービスを実現し、国外最大規模の中国語新聞に成長した。また、中国情報誌「新紀元週刊」を発行している。不偏不党の立場で中国の真実を報道し、また法輪功学習者を中心に運営されていることから、創業当初より中国政府からの妨害は絶えなかった。大紀元の国内取材記者が逮捕されたり、同サイトがハッカーに攻撃されたりなど当社は様々な困難に直面してきたが、乗り越えてきたという経緯がある。

 (記者・文華、翻訳編集・叶子)
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