【独占インタビュー】米民主活動家・唐柏橋 世界メディア「いま大紀元に注目」

【大紀元日本5月4日】重慶事件から始まった中国共産党内部の激震は、もはや全世界の関心を集める焦点となっている。そのような中、米国在住の著名な民主活動家・唐柏橋氏が4月24日、本紙取材に対して「世界の主流メディアのほとんどが、いま大紀元の報道に注目している」と語った。

 ロイター記者「世界の主流メディア、全て大紀元を見ている」

米民主活動家・唐柏橋氏(大紀元資料)

唐柏橋氏は1967年、中国湖南省の出身。1989年5月、湖南省の学生自治連合会(高自連)の代表として、学生を中心とする北京の民主化運動に参加。同年6月4日の六・四天安門事件の後、唐柏橋氏も7月に広東省江門市で逮捕された。1年後の90年7月、反革命宣伝扇動罪により懲役3年に処せられた同氏は、91年2月に仮出所した後、民主化運動の地下組織・中国民自連を結成して活動を開始する。

 92年に香港へ脱出。同年4月、国連の政治難民の身分で米国に渡った。その後は米国を拠点に、講演や評論活動を続けている。

 今回の唐柏橋氏の話は、本紙取材の2日前に同氏へ取材したロイター通信の記者の言葉をふまえて述べられたもの。 

 同氏は、薄熙来氏の長男(先妻の子)である李望知氏の知人のなかでは数少ない民主活動家であることから、最近、多くの海外メディアの取材を受けているという。

 それら西側の主流メディアから受けた印象として同氏は、各メディアの全てが大紀元を見ており、大紀元が先行して報道する情報をもとにして各メディアも中国情勢を把握しているという。また多くの中国問題専門家にとっても、より深い分析のため、大紀元は不可欠のアイテムになっているという。

 ロイターの取材を受けた際のことについて、唐柏橋氏は次のように述べた。

 「ロイターの記者は、世界の主流メディアの全てが大紀元を見ていると言った。彼が何気なく発した言葉に、私は大きな感動を覚えた。私は、彼のその言葉の感じから軽いニュアンスであろうとは思ったが、それでも意外な感を免れなかった。かつて日陰に置かれていた大紀元は、いつの間にか世界の主流メディアに比肩するようになり、今や各メディアの注目の的となった。これは奇跡というより、神のなした業と言うべきだろう」

 

また同氏は、9年ほど前から大紀元や新唐人テレビのスタッフに接してきた自身の経験をふまえて、次のように語る。

 「彼ら(大紀元・新唐人)は、始めごく少数の人数でメディアを立ち上げたが、ただ一筋の道をひたすら歩んできた結果、現在の規模をもつ世界メディアに成長した。そして今回の重慶事件によって、その存在感は圧倒的に示されることとなった。いまや中国国内の庶民も、アップル・デイリー、自由アジア、ドイチェ・ベレ、RFI(ラジオ・フランス・インターナショナル)などの比較的公正なメディアと同じように、大紀元や新唐人の報道に多く接するようになっている」

 唐氏は、大紀元や新唐人テレビの報道を高く評価する一方、既製メディアのなかには客観性・公正性に欠け、あえて真実を報道しないものもあるとして、次のように述べる。

 「中国共産党が王立軍や薄熙来を切り捨てたから、消極的なメディアも後追い報道をしているだけだ。そのようなメディアを私は評価しないし、もとより人々の支持を得られるわけがない」

 中国「大変化の時代」に突入 真相を伝えるのは大紀元

 唐柏橋氏は、さらにこう述べる。

 「重慶事件以来、西側メディアの関心はますます高まっている。読者のニーズに従って、各メディアはこの歴史的な連続ドラマを引き続き報道していくだろう。しかし、一部のメディアには、中国共産党が出資していたり、中国資本の企業が広告スポンサーになっているなどの事情から、真実を暴露する上でためらいがあるのだ。これに対し、そのような関係を一切もたない大紀元や新唐人テレビは、中国報道において、ほとんど独壇場ともいえる優位を占められる。BBC、AP通信、ブルームバーグなど西側の主流メディアには、この事件について、読者の関心の高さを示すフィードバックが盛んに寄せられている。大紀元にも同様である。それ以外のコメントは、ほとんどない。これはまさに、中国が大変化の時代に突入したことを反映していると言える」

 同氏はまた、西側の一部のメディア内部にも報道上の規制があるとした上で、大紀元および新唐人テレビには「そのような規制はない」と述べ、中国の真相を正確に伝え得るのは大紀元および新唐人テレビであると語った。

 

良知を根本とし、公的義務を完遂するメディア

 アメリカ最大のメディアとも言えるロイター通信の記者は、唐氏への取材のなかで、「なぜ大紀元は、これほど衝撃的な情報を入手できるのか」と訊ねた。その質問に対して唐氏は、次のように答えたという。

 「大紀元、新唐人テレビといった正義良知を根本とするメディアは、まさに社会全体が正義良知を希求する時代にこそ、全世界から注目される。この二つのメディアは、それ以外の、完全に商業化され世俗化された営利目的のメディアとは異なっている。また、その公的義務を果たすという宗旨は極めて明確で、創設以来、少しも変わっていない。そのようなメディアであるからこそ、彼らには功能があり、他のメディアにはできないことができるのだ」

 大紀元が李望知氏に関するスクープ報道を出して以来、唐柏橋氏への取材が殺到したという。最近だけでも、ブルームバーグ、ロイター通信、ニューヨーク・タイムズ、ロサンゼルス・タイムズ、ウォールストリート・ジャーナル、ザ・タイムズ、フィナンシャル・タイムズ、ブルームバーグ・ビジネスウィークなど、社会的影響力の大きい主流メディアが同氏を取材し、各社それぞれの角度から報道している。

 同氏はまた、次のように言う。

 「中国共産党の情報統制は、すでに効かなくなっている。全世界のメディアが薄熙来の事件を報道していることは、パンドラの箱が開かれたことを意味しているのだ。薄熙来の家族が、海外に60億ドルもの資産を移したことも暴露されている。ブルームバーグの報道によれば、全国人民代表のうち最も裕福な70人の昨年の合計資産は900億ドルに近いという。これは米政府高官660人の合計資産の12倍。それら全人代の個人収入は、米政府の最高クラスの官員の100倍に相当する。しかし、中国人の平均収入はアメリカ人の10分の1にも満たない。だからこそ、多くの西側の人士は、中国共産党政権は間もなく倒れると示唆している」

 

鴎群から鶴が立つ 韓国「大紀元」の躍進

 今回の重慶事件から始まった中国共産党内部の激震は止まるところを知らない。一方、それを刻々と伝える大紀元への関心は一層高まっている。

 それは米国にとどまらずアジア地区においても同様であり、とりわけ韓国では最近、韓国語大紀元へのアクセス数が爆発的に増加した。そのため韓国語大紀元は、一時的にアクセス困難な状況さえ出現したという。

 これについて、本紙時事評論員の林子旭氏は、次のように話す。

 「韓国語大紀元に掲載された記事の多くは、中国語大紀元からのものだ。中国語大紀元には、他のメディアには伝えられないスクープ記事が豊富にある。そのことが、鴎の群れから鶴が飛び立つように、非凡の才の持ち主が他者を一気に抜きん出る勢いで、韓国語大紀元が急速に発展した原因だ。一方、韓国国内の他のメディアは、韓国が直面している中国の政治状況によって、報道が制限されてしまうこともある」

 大紀元 世界最大の中国語メディアとなる

 最近、世界各地で発行されている新聞「大紀元時報」は、印刷部数を増やし続けているが、それでも読者の需要を満たすことができない。また大紀元ウェブサイトへも、海外および中国国内からのアクセス数が急増している。

 大紀元ウェブサイトの技術責任者である熊氏によると、今年2月6日に王立軍氏が成都の米領事館に逃げ込んでから、大紀元への直接アクセス数だけでも3.4倍に増加。3月15日に、中国共産党が薄熙来氏の解任を発表すると、2月の数値を基準として、さらに2倍以上の増加があったという。

 インターネット関連企業のAlexa(アレクサ)が発表する統計によると、大紀元はすでに、中国語メディアとして世界最大のアクセス数を記録している。

 2000年8月、少数の有志が米国で設立した大紀元は、ウェブサイトと新聞「大紀元時報」を中心に驚異的な発展を遂げ、現在では世界60数カ国(地域も含む)で発行・発信するグローバル・メディアとなった。

 現在、12カ国語による新聞、19数カ国語によるウェブサイトを構え、まさしく「華人あるところに大紀元あり」を具現している。

(記者・駱亜・程静、翻訳編集・牧)

 

 

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