毛沢東が故宮の取り壊しを計画か 章詒和氏、共産党の伝統破壊を批判

【大紀元日本7月21日】毛沢東はかつて、故宮(紫禁城)の取り壊しを計画していた。1957年の反右派闘争で「筆頭右派」として糾弾された元中国民主同盟幹部・章伯鈞の娘、章詒和氏が19日、香港で行った講演でこのことを明らかにした。

章氏は毛沢東の元秘書・李鋭氏から直接聞いた話として、毛は自らが故宮で執務するため、故宮の一部の解体と改造を目論んでいたと話した。

さらに、章氏は、先月公開された1963年の北京市都市計画草案を裏付けに、故宮の三大宮殿となる太和殿・中和殿・宝和殿、および天安門はすべて取り壊される予定になっていたことを明らかにし、その跡地に中国共産党指導部の党中央ビルが建設される予定だったという。

「衝撃的で冷や汗ものです」。草案が現実にならずに済んだが、文化大革命の時に、故宮のすべての宮殿で赤色の横断幕を掛け、労働者の彫刻を中央に建てるという提案も持ち上げられていたと章氏は証言した。

「文化がもつ複製不能・代替不能の性質は、伝統の破壊を執行した人たちや、彼らに屈服した人たちに今、徹底的に復讐を果たしている」。いったん壊された伝統文化は中国大陸ではすでに存在しないと章氏は嘆いた。

章氏のこの講演は自らの著書『伶人往事』を香港の読者に紹介するために開かれたもの。同書は京劇の名俳優8人の反右派闘争や文化大革命での遭遇を描いているため、2006年に大陸で発売禁止となっていた。氏のもう一冊の著書『最後的貴族(邦題『嵐を生きた中国知識人』)』も発禁処分に遭ったが、海賊版で100万部を超えるベストセラーとなっている。

(翻訳編集・張凛音)
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