口達者よりも温厚
孔子曰く、「巧言令色鮮し仁(こうげんれいしょくすくなしじん)」。言葉巧みで愛想を振りまく者には誠実な人間が少なく、人として最も大事な「仁」という徳の心に欠けていることをいう。人の内心にある虚実は必ずその人の行動に表れる。巧妙に装うより、ありのままの自分をさらけ出したほうがよい時もある。口達者で自分を装うことを得意とする人がこの道理を知った時、きっと自分の行動に恥じらいを感じるだろう。
ある日、漢文帝が上林苑(長安の西方にあった大庭園)で動物を見ていた時である。彼は檻の外から虎を見ながら、同行している上林尉(官職名)に動物の数などを含め、いくつかの質問をした。しかし、上林尉はすぐに答えることが出来なかった。この時、傍にいた嗇夫(雑役夫)が前に出て、上林尉の変わりにすらすらと答えた。漢文帝は嗇夫の巧みな口弁に感心し、同行している大臣・張釈之に嗇夫を上林令に抜擢し、上林尉の変わりに上林苑を管理させるよう命じた。
しかし、張釈之は漢文帝に言った。「上林尉たちは朝廷で重任に就いており、人望もあります。しかし、二人とも口が達者ではありません。もし、嗇夫の口が達者であるというだけで特別扱いするのなら、国民は次々とこれを真似するでしょう。すると誰もが口先だけで物事を行うようになり、社会の風紀が乱れてしまいます。どうか、お考え直しください」
関連記事
食事を我慢し、運動を頑張っているのに、なぜかやせない――その原因は「頑張りすぎ」にあるかもしれません。ストレスを減らし、代謝を整えながら自然にやせるための、今日から無理なく続けられる10のコツを紹介します。
暑い環境での運動は、体温上昇や腸への負担、炎症反応を引き起こすことがあります。植物由来成分やプロバイオティクスが、熱ストレス対策に役立つ可能性を紹介します。
ゴースティングは、理由や区切りがないまま関係が終わるため、反すう思考や自己否定を招きやすいといいます。拒絶より立ち直りにくい理由と、心を整理するヒントを紹介します。
骨や筋肉の減少は、単なる加齢だけで起こるものではありません。運動負荷、栄養、睡眠、ストレスなどを見直すことで、骨折や転倒を防ぐ体づくりにつながります。
サケの赤い色素として知られるアスタキサンチン。目や肌、脳、心臓の健康に役立つと注目されていますが、宣伝どおりの効果は期待できるのでしょうか。食品とサプリの違いを含め、科学的根拠から実力を検証します。