ジェームズ・ファン 神韻バイオリニスト
【大紀元日本1月27日】29日から、7回目の、神韻世界ツアー日本公演が東京と神戸で開催されます。舞台の上で優美に踊るダンサーと呼吸を一つにしているのは、オーケストラピットで演奏する音楽家たち。カーネギーホールで単独演奏会を行うほどの実力をもつ神韻交響楽団。今日の【神韻ブログ】では若い演奏家が神韻の音色について考察する記事をご紹介します。
公演後のレセプションによく参加するが、演奏家として「神韻のオーケストラは、どんなところが他と違うのですか」という質問を受けることが多い。私はいつも、神韻交響楽団が東西の伝統音楽の最高のものをどのように融合しているかを説明する。ところが、先週のリハーサルで同じ質問を自分自身に問いかけるきっかけに出くわした。そして、より深い回答が見いだせたようだ。
オーケストラでの二胡のリハーサルを聞いていた時のことだった。二胡奏者が心持ち半音下げて演奏することを興味深く思った。西洋のクラシック音楽の訓練を受けたバイオリニストの私にとって、音程は常に決定的なもの。その時リハーサルしていた曲では、バイオリンが奏でた楽句を二胡がすぐ後に繰り返すのだが、バイオリンが完璧な音調で演奏した後に、二胡はわずかに音程を下げて応答する。この奇妙な組み合わせは不思議としっくりくる。そして、この差異には東西音楽の歴史的変遷が働いていることを気付かされた。
西洋のクラシック音楽は秩序立っており、ヨーロッパのルネサンス以来、系統的に発展してきた。音楽がどのように作曲・演奏されるかということに関して厳しい規則があり、音調も規則の一つとして重要な役割を持っている。一方、中国の音楽は何千年もの歴史があるが、作曲や演奏の体系は発達しなかった。音楽は伝承的に受け継がれたため、先に述べた音程をわずかに下げるという「ひねり」に窺えるような特質を備えた。
神韻交響楽団の楽曲は、西洋オーケストラの系統立った性質を用いた、たくましいシンフォニーを基盤に、二胡や笛、琵琶などの中国古典楽器の豊かな音色が適切に補っている。この独自の組み合わせにより、中国五千年の文化を彷彿とさせる、心惹かれる音楽が生み出されるのだ。
中国伝統舞踊の復興を掲げる神韻芸術団を大紀元はサポートしています。
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