薬用植物 センニンソウ
センニンソウ(仙人草)はキンポウゲ科センニンソウ属の多年草で、根を乾燥させたものは威霊仙(いれいせん)という生薬として用いられます。アネモニン、有機酸が含まれ、生の状態では毒性が強いため、生葉の汁が皮膚に付くと炎症したり、水泡が生じたりするので注意が必要です。
威霊仙には祛風湿(風邪の湿邪によって起こる体の痛みを緩和させる)作用、通経絡作用があり、リウマチや痛風による関節痛、手足の痺れに用いられます。また、明代に纏められた『万病回春』を原典とする処方に二朮湯(にじゅつとう)がありますが、これは威霊仙をサトイモ科の半夏や天南星、キク科の白朮、蒼朮などと組み合わせる処方で、上腕や肩関節の痛みを和らげる効果があり、肩関節周囲炎(五十肩)に用いられます。同じく『万病回春』に出てくる疎経活血湯(そけいかっけつとう)という処方では、祛風湿、通経絡の作用があるセリ科の当帰、羗活、白芷、防風及び瘀血(おけつ)を取る桃仁、赤芍薬などと威霊仙を組み合わせて、坐骨神経痛、打撲痛、痺れなどを改善する目的で用いられます。
(吉本 悟)
関連記事
抗生物質をやめると再発する尿路感染症に悩む高齢女性が、中医学で改善した実例を紹介。鍼灸や漢方、食事・生活習慣まで、再発を防ぐヒントをわかりやすく解説します。
進化論を支えるとされた「生物発生原則」は、本当に科学的事実だったのか。捏造が認められ、何度も否定されてきたヘッケルの「証拠」を史料と研究から検証。常識として教えられてきた説に疑問を投げかける問題作です。
給料日前になると不安になる、そんな毎日から抜け出しませんか。収入に関係なく誰でもできる、家計を整え借金を減らす14の現実的な方法を、今日から実践できる形で解説します。
味噌とヨーグルト、身近な発酵食品が老化やがんリスクにどう関わるのか。最新研究と伝統知をもとに、腸・免疫・ホルモンまで整える食べ方と選び方を、毎日の生活に取り入れやすく解説します。
「胃にやさしい」と信じてきた白がゆ。けれど体質や季節を無視すると、冷えや湿気をため込み、かえって体の土台を弱らせてしまうことがあります。