薬用植物 センニンソウ
センニンソウ(仙人草)はキンポウゲ科センニンソウ属の多年草で、根を乾燥させたものは威霊仙(いれいせん)という生薬として用いられます。アネモニン、有機酸が含まれ、生の状態では毒性が強いため、生葉の汁が皮膚に付くと炎症したり、水泡が生じたりするので注意が必要です。
威霊仙には祛風湿(風邪の湿邪によって起こる体の痛みを緩和させる)作用、通経絡作用があり、リウマチや痛風による関節痛、手足の痺れに用いられます。また、明代に纏められた『万病回春』を原典とする処方に二朮湯(にじゅつとう)がありますが、これは威霊仙をサトイモ科の半夏や天南星、キク科の白朮、蒼朮などと組み合わせる処方で、上腕や肩関節の痛みを和らげる効果があり、肩関節周囲炎(五十肩)に用いられます。同じく『万病回春』に出てくる疎経活血湯(そけいかっけつとう)という処方では、祛風湿、通経絡の作用があるセリ科の当帰、羗活、白芷、防風及び瘀血(おけつ)を取る桃仁、赤芍薬などと威霊仙を組み合わせて、坐骨神経痛、打撲痛、痺れなどを改善する目的で用いられます。
(吉本 悟)
関連記事
現代の日本が抱える健康問題や少子化、環境問題に対し、根源である「土」から解決をめざす。独自の堆肥化技術を展開する葉坂プラントの葉坂社長は、失われつつある「日本人の心」と命の循環の回復を掲げ、発信を続けている
春のアレルギーは体質や生活習慣とも関係。栄養・腸内環境・ストレスなど多角的に整えることで、症状の緩和をサポートする方法を紹介します。
コウライキジやキンケイなど、世界に存在する美しいキジ6種を紹介。自然の中で輝く色彩と個性豊かな姿は、まさに「生きた芸術」です。
苦味は代謝や炎症、消化に関わる重要な働きを持つことが研究で明らかに。苦い食材を適度に取り入れることで、体のバランスや健康維持を支える可能性があります。
コップに残した水、翌日も飲んで大丈夫?意外と知らない「12時間ルール」と細菌リスク、さらに温かい水と冷たい水の違いまで、専門家の見解をもとにわかりやすく解説します。