台湾総統選
台湾、史上初の女性総統が誕生 8年ぶり政権交代
台湾の総統選挙が16日、投開票され、野党・民進党の蔡英文主席(59)が6割近い票を獲得し、与党・国民党の朱立倫氏を破り、圧勝した。政権交代は8年ぶりで、女性総統の誕生は台湾史上初めて。
民進党政権の誕生は、2000年から2008年までの陳水扁政権以来2度目。今回の台湾総統選挙は3人が立候補したが、事実上、与党・国民党の朱立倫氏と最大野党・民進党の蔡英文氏の一騎打ちとなっていた。
今回の選挙は対中政策が焦点だった。朱氏は「融和路線」を訴えていたが、国民党政権は長引く経済不振を背景に、支持率が低下していた。
民進党は、中国寄りは台湾の主体性と民主主義が損なわれると訴え、支持を集めた。蔡氏は、中台関係の「現状維持」を掲げている。
投票は、日本時間の午後5時に締め切られた。日本時間午後8時、選挙委員会の統計で、蔡氏は得票率60%を得たのに対し、朱氏は30%弱だった。そのため朱氏は台北市内で敗北宣言し、責任をとって国民党主席を辞任する意向を示した。
同日に行われた立法院選では、民進党が改選前の40議席から大きく議席を増やし、初の過半数57議席確保が確実となった。国民党は64議席から35議席と大幅に減少した。2014年3月、学生が立法院を占拠した「ひまわり学生運動」から生まれた新政党「時代力量」は、小選挙区で3議席を得た。
(翻訳編集・佐渡 道世)
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