米下院 超党派決議 チャーリー・カーク氏追悼と政治的暴力拒否

2025/09/20 更新: 2025/09/22

米下院は2025年9月19日、ユタ州で銃撃され死亡した保守系活動家チャーリー・カーク氏を追悼するとともに、全米に向けて政治的暴力の拒絶を訴える決議を超党派で可決した。

連邦議会下院は、賛成310票、反対58票で決議を承認した。決議はカーク氏の生涯と功績を讃えるとともに、政治的暴力およびカーク氏に対する暗殺行為を強く非難するものであった。

カーク氏の殺害後、ドナルド・トランプ大統領とその支持者たちは、「国家の結束を破壊する左翼団体」を打倒することを誓った。

採決は党派を超えて行われ、民主党から95人、共和党から215人が賛成票を投じた。しかし民主党内では分裂が見られ、58人が反対票を投じ、38人が棄権、さらに22人が投票に参加しなかった。

民主党指導部のハキーム・ジェフリーズ下院少数党院内総務、キャサリン・クラーク院内幹事、ピート・アギラール院内議長はいずれもこの決議を支持した。

決議はマイク・ジョンソン下院議長の主導によるもので、ジョンソン氏は「カーク氏は米国で最も影響力のある声のひとつである」と称賛した。さらに、カーク氏が大学キャンパスやメディア、全国規模の討論の場で互いの尊重と理性的な公共議論を推進し、「真実の促進、理解の拡大、共和政体の強化」に尽力したことを強調した。

決議文は、カーク氏が「文明的な対話と討論を重視し、若い世代の模範となった」と指摘し、彼の暗殺は「政治的過激主義と憎悪が社会で増大していることへの警鐘である」と述べている。また、決議は「人種、党派、信条を問わず、すべてのアメリカ人が政治的暴力を拒否し、尊重ある討論に参加し、アメリカの価値を守り、互いに敬意を持つよう」呼びかけた。

さらに決議はカーク氏のキリスト教信仰に特に言及し、憲法や文明的な議論、聖書の教えを重視する姿勢が一世代の人々に自由を大切にし守るよう促したと明記した。

カーク氏は9月10日、ユタ・バレー大学(Utah Valley University)で演説中に銃撃を受けて死亡した。容疑者のタイラー・ロビンソン(Tyler Robinson)は、当局による33時間の捜索の末に逮捕され、ユタ州検察当局は9月16日に正式に起訴した。

連邦捜査局(FBI)の長官カッシュ・パテル(Kash Patel)氏は、上院司法委員会の公聴会において、ロビンソン容疑者が使用していたDiscordのチャットルームへの関与や、海外からの資金流入の可能性について捜査を進めていると証言した。

李言