夫の暗殺犯を赦す エリカ・カーク夫人 追悼式で語った「愛と信仰」

2025/09/22 更新: 2025/09/22

米アリゾナ州グレンデールのステートファーム・スタジアムで9月21日に営まれたチャーリー・カーク氏の追悼式。数万人の参列者が見守る中、エリカ・カーク夫人は、夫チャーリー・カーク氏の追悼スピーチの壇上に立った。涙を拭いながら彼女は語った。

「11日前、神は夫を御もとに召された。チャーリーは自分の意志ではなく、神の意志を行うことを何よりも望んでいた。痛みに包まれた11日間だったが、『みこころのままに』という祈りの言葉にこれまでにない慰めを感じている」

暗殺の翌日、エリカ夫人はユタ州の病院で夫の遺体と対面した。

「彼の命を奪った傷を目にした。そのとき、彼ならば感じるであろうすべてを自分も感じた。衝撃と、これまで存在すら知らなかった深い心の痛みを」と彼女は語った。

さらに彼女は「死にあっても、愛する夫を見ることができた」と述べ、彼の唇に「かすかな微笑み」を見たと振り返った。

「それは大切なことを私に教えてくれた。この悲劇の中に神の大いなる憐みを見ることができたのだ」と彼女は語った。

また、夫の死後、暴動はなく、むしろ信仰の復興が広がったと述べた。
「多くの人が久しぶりに聖書を開き、祈り、教会に通い始めた。これが夫の望んでいた光景だった」
さらに「敵はこの時にこそ強く誘惑する。しかし神は共におられる。祈りを続け、聖書を読み続け、教会に通い、この世の誘惑から逃れてほしい」と呼びかけた。

また、夫の死後の日々について、暴動は起こらず、むしろ信仰の復興があったと振り返った。

「暴動はなかった。革命もなかった。代わりに、この国で夫が常に祈っていた光景を見た。信仰の復興だった」、「この一週間で、人びとが10年ぶりに聖書を開く姿を見た。子どもの頃以来、初めて祈る人たちを見た。生まれて初めて教会に足を運ぶ人たちを見た」と彼女は語った。

彼女は夫の手帳の一節を引用し、「あらゆる決断は魂に刻印を残す」と述べ、初めて信仰に足を踏み出した人びとには歩みを続けるよう励ました。

「敵はこのような時にこそ、あなたを最も強く誘惑する」と彼女は言った。「神は常に共におられる。しかしあなたが繰り返しキリストの方向に魂を刻印し続けなければならない。祈り続け、聖書を読み続け、次の日曜日もその次の日曜日も教会に通い、この世の誘惑と束縛から解き放たれることを願っている」

夫を殺した青年を赦す

エリカ・カーク夫人は、夫を銃で撃ったとして訴追されている若者を赦すと語った。

「私が彼を赦すのは、キリストがそうしたからであり、チャーリー(夫)もそうしたはずだから」と彼女は言った。「憎しみに対する答えは憎しみではない。
福音書が教えている答えは愛。敵に対しても、迫害する者に対しても、常に愛だから」と語った。

さらに、彼女は「チャーリーの一番の使命は、未婚の若い男性に手を差し伸べることだった」と説明した。

「彼は、西洋の迷える若者、つまり目的や信仰、生きる理由を失った青年たちを救いたいと強く願っていた。人生を浪費して無駄なことに耽る者、怒りや憎しみに支配されている者――チャーリーはそうした人々を助けたいと願っていた。私の夫チャーリーは、自らの命を奪ったその若者のような人々をも救いたいと願っていた」と彼女は述べた。

クリスチャンの夫たちへの助言

エリカ夫人によれば、夫チャーリーは多忙な旅の中でも結婚生活を堅固に保つため、毎週土曜日に彼女にラブレターを送っていたという。その手紙には、その週における一番の出来事や、妻である彼女や子どもたちへの感謝の思いが綴られていた。

「彼は必ず最後に最も美しい問いかけを添えていた……『夫として、どのようにすればもっとあなたに仕えることができるか教えてください』と」とエリカ氏は語った。

「チャーリーは、クリスチャンの夫に神が与えた役割を完全に理解していた。すなわち、導くことによって仕える男性という役割である」と彼女は述べた。

エポック・タイムズで国家政治、航空宇宙、航空業界を担当する記者である。以前は「サラソタ・ヘラルド・トリビューン」でスポーツ、地域政治、速報ニュースを担当していた。
フロリダ州担当記者。米国の宇宙産業、テーマパーク産業、家族関連の問題も取り扱う。