トランプ政権は、極左過激派集団であるアンティファを外国テロ組織に指定する計画を進めている。ホワイトハウス報道官のキャロライン・レビット氏が明らかにした。
レビット氏は11月4日の記者会見で、「そのプロセスは間違いなく進行中だ。今日発表できることはないが、政権が取り組んでいることは保証できる」と述べた。
この発言は、先月行われたアンティファ(ANTIFA)の暴力とその海外とのつながりに関する円卓会議に出席したジャーナリストからの質問に応じたものだ。
トランプ氏の指示と議会の動き
10月のその会議で、トランプ氏は外国テロ組織(FTO:Foreign Terrorist Organization)指定を適用することに賛成しているように見えた。
トランプ氏は「これをやり遂げよう」と述べ、国務長官のマルコ・ルビオ氏に「処理するように」と指示を出した。
ホワイトハウス副首席補佐官のスティーブン・ミラー氏は、アンティファが外国とのつながりを有しているため、「非常に妥当な一歩」だと述べた。
トランプ氏は、保守系インフルエンサーのチャーリー・カーク氏がユタ・バレー大学でのイベントで殺害された12日後の9月22日に、大統領令でアンティファを国内テロ組織に指定した。犯人とされる人物は、「やあ、ファシスト!喰らえ!」と書かれた未使用の薬莢を残していた。
この銃撃事件は、いわゆる反ファシスト運動であるアンティファに新たな注目を集めた。
FTO指定の意義と海外ネットワーク
FTO指定は、国内の措置を超えて、連邦政府に国際捜査の実施、資産の差し押さえ、刑事訴追の追求を行うより大きな権限を与えることになる。
エリック・シュミット上院議員(共和党、ミズーリ州)は、アンティファに対する外国テロ指定が必要だと考えており、最近、アンティファの海外での活動についてルビオ国務長官に書簡を送った。
シュミット氏は以前のインタビューでエポック・タイムズに対し、「彼らには国際的な潜伏先(隠れ家)のネットワークがある。アンティファは思想ではなく、組織だ」と述べている。「政治的暴力に真剣に取り組むのであれば、…彼らは最前線にいるため、これは絶対に必要だと考える」とした。
シュミット氏はルビオ長官への書簡で、アンティファは「独立した国内の活動家の集まり」ではなく、国際的なネットワークであると指摘した。
シュミット氏は「アンティファの活動を可能にし、支援する外国のネットワーク、組織、資金提供者を外国テロ組織に指定するよう、本日ここに要請する」と書き送った。
国際的なつながりの証拠と歴史
アンティファの国際的なつながりの証拠は、逮捕時や資金提供を通じて文書化されている。
ジョージア州のクリス・カー州司法長官によると、2023年にアトランタで発生した「ストップ・コップ・シティ」暴動では、カナダとフランスのアンティファメンバーが逮捕された。
民主主義防衛財団による2021年の報告書「ブラック・ブロックの背後:過激なアナーキズムと反ファシズムの概要」によると、国際的に、戦闘的な反ファシストは、ラテンアメリカやヨーロッパで放火、爆破、暗殺に関与してきた。
批評家たちは、トランプ氏のアンティファに対する行動は政府の権限の逸脱であると主張しており、国内の紛争に対処するためにテロ指定を使用することについてのより大きな議論を巻き起こしている。
国土安全保障委員会の筆頭委員であるベニー・トンプソン下院議員(民主党、ミシシッピ州)は、アンティファを国内テロ集団と名指しするのは誤りだと述べた。トンプソン氏は9月22日の声明で、そうすることは「トランプ政権が反対意見を抑圧する口実以外の何物でもない」と述べた。
アンティファのルーツはヨーロッパにある。1932年、ドイツ共産党の暴力的な武装組織として機能した過激派集団、アンチファシスティッシェ・アクツィオン(反ファシスト行動)が、現代のアンティファ運動に、今も使われているニックネームや、拳を突き上げる敬礼などのシンボルを与えた。この集団は、敵を「ファシスト」と呼んでいた。
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