米国が国際刑事裁判所解体へ本格圧力 ルビオ氏が主権侵害を批判・制裁強化

2026/07/14 更新: 2026/07/14

アメリカ国務省は7月13日、政府全体で連携した外交措置を開始すると発表した。国際刑事裁判所(ICC)を機能不全に陥らせることで、アメリカの主権や軍・政府関係者への影響を排除することを目的としているとしている。  

これを受け、国務長官マルコ・ルビオ氏は論説を発表し、米国が強力な対抗措置を取り、同裁判所の解体を推進するに至った主な理由を詳述した。  

ルビオ氏は13日付の『ウォール・ストリート・ジャーナル』への寄稿で、ハーグに本部を置くICCは、本来は重大犯罪を扱う「補完的な限定機関」であったが、現在では米国の司法制度や憲法の上位に立とうとする「恒常的な国際法廷」へと変質したと指摘した。  

さらに、ICCが米国の主権に対する現実的な脅威となるのは時間の問題であるとの認識を示した。  

米国はこれまで『ローマ規程』を批准しておらず、歴代の政権はいずれもICCは米国民に対する管轄権を持たないとの立場を一貫して維持してきた。  

また、ICCが過去にアフガニスタンにおける米軍の行動を調査したことについて、事実上、自らを米国の軍事政策および司法制度の最終的な裁定者として位置付ける行為であると批判した。  

ルビオ氏は、アフガニスタン調査は米国の主権への介入の始まりに過ぎないと指摘する。さらに、ICCの背後には左派系NGOやグローバリスト、敵対的な第三世界の政府などから成るネットワークが存在し、トランプ政権の国境管理や麻薬対策といった合法的措置に対し、継続的に告発を行っていると主張した。  

さらに同氏は、今年3月、ワシントンに拠点を置く団体「Democracy for the Arab World Now」が、米国人による「明白な戦争犯罪」を理由にICCが調査を開始するよう、イラン政府に働きかけた事例を挙げた。  

また、米国がICCの不当な介入に抵抗する行為そのものが、逆にICCによる米国人への訴追の口実として利用されているとも指摘した。実際に、12人の米上院議員がICC検察官に懸念を伝える書簡を送った際、検察官事務所がこれら議員を非難する事態も起きたという。  

ルビオ氏は「ICCの介入を容認すれば、米国が主権国家として存続できなくなることを意味する。米国は自称『国際法の聖職者』による支配を断じて受け入れない」と述べた。  

米国の「全政府的対応」措置  

米国の主権に対する脅威を排除するため、国務省は以下のような省庁横断的措置を検討・実施している。  
各国に対し、国務長官や大使などの高官が外交的働きかけを行い、ICCの権限乱用と各国に及ぶリスクを説明し、脱退を促す。  
米国の法執行機関や軍と協力関係にある国、または米国の安全保障の恩恵を受ける国に対し、ICCが米国の政府関係者や軍人を起訴する権限を認めないよう求める。  
米国の支援に依存しながらICCの権限を容認する国に対しては、審査を強化する。 
米国と同様に『ローマ規程』の非締約国に対し、外交ネットワークを通じて同様の対応を取るよう呼びかける。  
ICC職員のビザを取り消し、渡航禁止措置を講じる。  
ICCおよび関連機関に対する制裁を強化する。  

「主権国家はグローバリズムに優先する」  

ルビオ氏は論説の結びで、国際社会に対し「主権国家はグローバリズムに優先されるべきだ」との明確なメッセージを発した。さらに、米国の安全保障の恩恵を受ける国々に対し、その提供主体が攻撃を受けている状況で傍観すべきではないと強く警告した。  

またトランプ政権は、あらゆる政府手段を用い、志を同じくする同盟国と連携しながら、「必要であれば段階的にICCを解体する」と改めて強調した。

李言