米国 中国など約60の国・地域に追加関税 強制労働対策で

2026/07/24 更新: 2026/07/24

アメリカ通商代表部は7月23日、トランプ政権が1974年通商法301条に基づき、中国や香港、台湾を含む60の貿易相手国・地域からの輸入品に対し、10%から12.5%の追加関税を課すと発表した。関税は24日から発動される。

今回の措置は、各国の強制労働への対応をめぐる調査の結果を踏まえたものである。アメリカ側は、対象となった国・地域の多くが強制労働による製品の輸入規制を十分に実施しておらず、アメリカの労働者に不利益を与えていると判断した。

一方で、メキシコやイギリス、カナダ、インドなどについては一定の対策が取られているとして、関税率は10%にとどめるとしている。

『連邦官報』によると、EU=ヨーロッパ連合、日本、韓国、スイスについては、一部の製品に対し、最恵国税率に上乗せする形で10%または12.5%の関税が課される。

その他の対象地域の製品には、原則として12.5%の関税が適用される。

中国本土と香港には12.5%の関税が課される。台湾については、最恵国税率を踏まえ、合計で10%となるよう調整される仕組みとなっている。

新たな関税はアメリカ東部時間の24日午前0時1分に発効する。それ以前に船積みされた一部の貨物は対象外となる。

これに先立ち、アメリカの最高裁判所は、トランプ大統領が別の法律に基づいて導入した関税措置を無効と判断している。その後、政権は暫定的に10%の関税措置を導入しており、この措置は同時刻に期限を迎える。

グリア通商代表は声明で、「アメリカは長年にわたり強制労働による製品の輸入を禁止してきた。他国も同様の対応を取るべきだ」と述べた。

また、今回の措置は人権問題への対応であると同時に、公平な貿易環境の確保にもつながるとの認識を示した。

政権高官は、「今回の関税は従来の措置の単なる置き換えではない」としたうえで、アメリカがより厳格な規制を行っている結果、他国が不当に有利な立場にあると指摘した。

さらに、議会でも与野党を問わず、サプライチェーンから強制労働を排除する必要性が指摘されていると説明した。

今回の措置では、石油や天然ガス、肥料、一部の食品のほか、安全保障上の理由で既に関税が課されている自動車や鉄鋼などは対象外となる。

また、北米のサプライチェーンの実態を踏まえ、アメリカ・メキシコ・カナダ協定に適合する製品についても免除される。

アメリカ政府はすでに多数の関税免除の申請を受けており、今後も個別の対応が検討される見通しである。

さらに、通商法に基づく別の調査も進められており、中国や日本、インドなどを含む16の国・地域における過剰生産の問題が焦点となっている。

夏雨