裁判所 トランプ氏の関税を無効と判断 効果は限定的

2026/05/08 更新: 2026/05/08

米国際貿易裁判所は5月7日、2対1の多数意見で、トランプ政権が2月に実施した世界一律10%の暫定関税を「無効」と判断した。裁判所は、この措置が「1974年通商法第122条」で認められた権限の範囲を超えていると指摘した。

ホワイトハウスは現時点で正式な反応を示していないが、今後、上訴するとみられる。

トランプ米大統領は2月20日、「およそ5か月の間に、われわれは他国に公平な関税を課すために必要な調査を進めている」と述べた。

トランプ政権は、最高裁が「国際緊急経済権限法」(IEEPA) に基づく関税措置を認めない判断を示したことを受け、関税措置を支える法的根拠の見直しを進めている。

その一環として、3月11日には通商法301条に基づく調査を加速させた。調査では、16か国の製造業の過剰生産問題や、60か国を対象とした強制労働の疑いを扱っている。5日からは4日間にわたって公聴会が開かれており、7月までに新たな関税措置をまとめる見通しだ。

USTRは、国家安全保障を理由に関税を課す通商拡大法232条なども活用し、関税収入が大きく減らないようにする方針を示している。

サプライチェーンへの影響は比較的限られるとみられる。ただし、今後アメリカの関税政策は、特定の国や産業を対象にしたものへ重点が移る見通しだ。今後数か月のうちに、国や産業を絞った関税がさらに導入される可能性がある。