「発がん性が指摘されているものを、なぜ文化として宣伝するのか」
中国・広州市で開催予定だった「広東ビンロウ千年文化展」が、ネット上の批判を受けて中止となった。
ビンロウ(檳榔)は、中国南部や台湾で広く使われている嗜好品だ。ヤシ科植物の実を加工したもので、ガムのように長時間かんで楽しむ。一部地域ではコンビニや売店でも普通に販売しているが、健康への悪影響が長年問題視されてきた。
問題となった展示会は、ビンロウの歴史や風習との関わりを紹介する内容だった。会場では設営作業を進めていたが、「発がん性があるのに文化としてPRするのか」「本当に広めるべきものなのか」といった批判がSNSで拡散。展示物は撤去され、イベントは中止に追い込まれた。
主催企業は今年初めにも広州などで同様の展示会を開催していた。展示ではビンロウの歴史や薬用としての利用例を紹介し、関連商品の販売も行っていたという。
世界保健機関(WHO)の専門機関である国際がん研究機関(IARC)は2003年、ビンロウを発がん性がある物質に分類している。これは、たばこやアルコールと同じ区分である。
今回、展示会は中止となったが、ビンロウを巡る議論は終わっていない。この騒動をきっかけに、その健康リスクや宣伝のあり方に改めて注目が集まっている。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。