台湾有事のリスク下げる3つの情勢 米「台湾保護法案」可決 自民圧勝 張又侠失脚 

2026/02/16 更新: 2026/02/16

最近起きた三つの重要な出来事は、中国共産党による台湾侵攻のリスクを明確に低下させ、台湾の安全度を高めたとみられる。

米下院 圧倒的多数で「台湾保護法案」可決

2月9日、米下院は賛成395、反対2の圧倒的多数で「台湾保護法案」を可決した。法案が示した明確なメッセージは、中国共産党(中共)が台湾との衝突を企図する場合、重大な代償を覚悟しなければならないという点である。

法案は共和党のフランク・ルーカス下院議員が提出した。台湾の人々の安全や社会・経済制度が中共の行動により脅かされた場合、アメリカは可能な最大限の範囲で、G20、国際決済銀行(BIS)、金融安定理事会(FSB)などの国際金融機関・枠組みから中共を排除することを求めている。

法案は上院の審議を経て可決され、トランプ大統領が署名すれば成立する見通しである。成立すれば、アメリカは中共による台湾への武力行使を容認しない姿勢を制度的に明確化することとなり、侵攻時には重大な金融・外交的代償が科されることを意味する。これは台湾の安全を確保する強固な防護柵となる。

高市首相率いる自民党、総選挙で歴史的圧勝

衆議院総選挙で、高市早苗首相率いる自民党は465議席中316議席を獲得、単独で憲法改正に必要な3分の2を超えた。自民党が結党以来最多となる。

この結果は日本国内の政治構造の根本的変化を示すと同時に、インド太平洋地域の安全保障と戦略構造が大きく転換する重要なシグナルと受け止められている。今後、日本の対台湾政策は従来の「戦略的曖昧さ」から、より明確な地域安全保障上の役割へ移行する可能性がある。

分析では、自民党の勝利により、台湾に友好的で中共の拡張に反対する政治基盤が強化されたと指摘される。

日台の協力はより深化し、情報共有や共同訓練などの安全保障協力、「台湾有事」時の地域対応メカニズムへの明確な支持、政治・外交支援の強化などが進む可能性があり、台湾の安全度向上に寄与するとみられる。

張又侠・劉振立失脚 中共軍指揮系統に打撃

中央軍事委員会副主席の張又侠と統合参謀部参謀長の劉振立は、中共軍作戦指揮の中枢人物だ。両者が同時に失脚したことで、全軍の指揮系統は不安定化し、作戦能力は大きく弱体化したとみられる。

軍内部では動揺が広がり、習近平が軍心を安定させ権力基盤を維持できるかも不透明で、当面は台湾問題に集中する余裕がないとの見方が出ている。

一方、両者の失脚により習近平を抑制する人物が不在となり、武力統一への冒険を促す可能性があるとの分析もある。しかし、最新の動向はその見方を裏付けていない。

9~10日にかけて北京で開催された2026年対台湾工作会議は重要なシグナルを発した。昨年と比べ、「両岸関係の平和的発展を揺るぎなく推進」「台湾同胞・台湾企業に恩恵を及ぼす政策の整備」「中華文化の共同発揚と心の融合促進」といった表現が新たに盛り込まれた一方、「祖国統一の必然的趨勢を形成する」という文言は削除され、「台湾海峡の平和と安定の維持」に置き換えられた。

また「往来拡大」は「往来の円滑化・利便化と民間・基層交流の拡大」へと修正された。

軍内部の粛清が続き外圧が高まる中、「必然的統一の形成」から「平和と安定の維持」への転換は単なる修辞ではなく政策方向の調整とみられる。これらを総合すると、短期的に中共が台湾海峡で戦争を起こすリスクは以前より低下したと判断される。

新唐人
関連特集: 時事