ビル・ゲイツ氏は養鶏事業が貧困から脱出する最も有効な方法だと考え、途上国の貧困層に10万羽の鶏を寄付した。写真はゲイツ夫婦(Scott Olson/Getty Images)

ビル・ゲイツ氏 途上国に10万羽鶏を寄付、貧困撲滅方法「パソコンではない」

もし米マイクロソフト創業者で世界一の富豪、ビル・ゲイツ氏が、富豪ではなく一文無しの貧しい人だったら、何で生計を立てていくだろうか。答えはパソコンやインターネットではなく「養鶏だ」とゲイツ氏本人がいう。

ゲイツ氏がこのほど、自身のフェイスブックで「なぜ私が養鶏をしようと思ったのか」(Why I would raise chickens)とのブログ記事を掲載した。

「もし私が貧困地域で生活しているならば、養鶏をしようと思う」というゲイツ氏がその理由を挙げた。「養鶏のコストは非常に低く、事業を始めるのにそれほど大きな場所を必要としない。一人の農民が5羽のメスの鶏を養殖しはじめて、その後隣人からオスの鶏を借りてくれば、約3カ月で40羽のひよこが生まれる。西アフリカでは、1羽の鶏が5ドル(約530円)で売られる。3カ月で約200ドル(約2万1200円)、年800ドル(約8万4800円)を売上げる。高くはないが、最低水準の生活を送れる年間700ドルの貧困ラインを上回ることができる」と主張した。

ビル・ゲイツ氏が妻メリンダ氏と2000年創設した慈善基金団体、ビル&メリンダ・ゲイツ財団はこのほど、貧困地域の自立を支援する団体と共同で、ボリビアなどの20の途上国に住む1日の収入が2ドル(約212円)以下の家庭に、約10万羽のひよこを寄付した。

またゲイツ氏はアフリカ貧困地域での家庭養鶏率が現在の5%から、今後の30%に達することを願っているという。

ゲイツ氏の考えに否定的な意見も上がっているが、ゲイツ氏は養鶏コストが低く、鶏の繁殖は速いため、貧困解決の方法としてはほかの方法と比べて「より有効だ」と強調した。また、鶏肉と卵の摂取は栄養不足がちの貧困層の人々、特に子供たちに栄養を補うことができるという。

ゲイツ氏のフェイスブックでは、約2.3万人が「いいね!」を押している。

(翻訳編集・張哲)

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