北京で再び大規模デモ、1万人の民弁教師 教員資格認定など訴える
10月11日退役軍人による大規模な抗議活動が行われた。これに続き、19日北京市で全国29の省から約1万人の民弁教師が、国民の陳情を受け付ける国家信訪問局の前で教員資格認定や社会保障問題の解決を訴えて、大規模な抗議活動を行った。
民弁教師とは、中国政府が定めた正規教員になるのに必要な学歴基準を満たさないが、教育資金と正規教師が不足する中国農村部など貧困地域で代用教員として教育に携わる人々をさす。実際に、当局が民弁教師の職業を農民と定めているため、給与が正規教師の3分の1から4分の1となっている。また、退職金や年金、健康保険などの社会保障が受けられないのが実情だ。多くの民弁教師の老後生活は非常に貧しいとされる。
報道では、黒龍江省の曹先生が「1999年~2000年まで、政府が全国民弁教師のうちの20万人に対して、正規教師の資格を認定するとの政策があった。黒龍江省では6000人の割り当てがあったが、実際には500人しか認定を受けていない」「2000年~04年に、1部の民弁教師に対して不合格教師として解雇を行った」と不満を漏らした。
湖北省の張先生は23年間、教育現場に携わってきたにもかかわらず、1998年に解雇された。年金と社会保障がないため、現在の生活は極めて苦しいという。この10数年間に張先生は待遇の改善で絶えず陳情を行ってきた。しかし、問題解決をしてもらえない上、警察当局に逮捕されたこともあった。「当局が騙し、鎮圧、逮捕、拘禁などの手段で教師たちの陳情をやめさせようとしているが、われわれ教師は絶対にやめない」と示した。
現在中国の民弁教師は数百万人規模だ。デモに参加した民弁教師らが政府あての公開書簡において、法律に基づいて教師らの年金や社会保障問題を解決し、正規教師と同等な給与水準に調整してほしいなどと求めたという。
(翻訳編集・張哲)