トランプ政権 閣僚人事

米国駐中国大使 習近平氏の旧友起用か

米国でトランプ氏の指揮のもと、閣僚の人事が続々と決定されている。中国が近年影響力を増すなかで、注目を浴びているのが駐中国大使の人事だ。アメリカでは、習氏と長年の親交を持つアイオワ州長ブランスタッド氏が最有力候補と見られている。

ブランスタッド氏は11日に訪中したばかり。同氏の中国との関係の深さはトランプ氏にも高く評価されている。息子のエリック氏はアイオワ州における共和党の選挙責任者であり、トランプ氏の勝利に多大な貢献をしたと見られている。

ブランスタッド氏は36歳の若さで州長に初当選。以降4期16年間に渡って州長を勤め、アイオワ州の伝説的な政治家となった。同氏は2011年に再び州長として選出されたが、再選に対する民衆の支持率は70%だった。ブランスタッド氏の人気度を如実に物語る数字だ。

 習近平氏の旧友として

1985年4月28日、河北省正定県書記だった習近平氏はトウモロコシ加工品視察団を率いて米国アイオワ州を訪れた。新しく州長に就任したブランスタッド氏は一行を手厚くもてなした。

2011年9月、再び当選したブランスタッド氏は招待を受けて北京を訪問し、中国国家副主席になった習近平氏と面会した。”1985年、県書記だったあなたは州長の私に会った。26年が経って、あなたは国家副主席にまで上り詰めたが、私は州長のままだ。あなたの出世はすごいよ”とブランスタッド氏は祝福した。

2012年2月、習近平国家副主席は世界食糧機構の会合に出席するため再びアイオワ州を訪れた。会合のあと、習氏はブランスタッド氏と面会し、三度目の握手を交わした。

今年の11月11日、ブランスタッド氏は訪問団を率いて訪中した。このことは、同氏がトランプ政権の駐中国大使として指名されることを暗示していると考えられている。

 未だ残る不確定要素

しかしまだ不確定要素も多い。アメリカのテレビ局の取材に対して、ブランスタッド氏は海外に行くことなど考えていないと話し、農業大臣になるという要請も辞退した。彼はワシントンに行くつもりなどなく、アイオワ州に住み続けたいとも話している。

ブランスタッド氏は中国が抱える領土問題について経験が不足していると懸念する声もある。現時点では、トランプ政権の駐中大使はブランスタッド氏に確定という訳にもいかないようだ。

(翻訳・文亮)

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