男性は何故ぽっこり腹になりやすいのか?

ビール腹と呼ばれる、いわゆる「ぽっこりお腹」はなぜ男性に多いのでしょうか? カリフォルニア州立大学ロサンゼルス分校(UCLA)人間栄養学センターの李兆萍(リ ツァウピン)博士は、男性の場合、最初に太るのはお腹で、女性の場合はお尻と太腿だからだと指摘しています。ウェブサイト「ライフ・サイエンス」(Life Science)に掲載されました。

「クルマのトランクを考えれば分りやすいでしょう。増えた脂肪はその中に置けますが、トランクがいっぱいになると、脂肪は他の場所に置かなければなりません。それが肝臓、膵臓、筋肉などに及ぶと、糖尿病や高血圧、高コレストロール、心臓病などに罹りやすくなります」と李博士は言います。

一方、女性の場合は、エストロゲンホルモンの一種)の働きにより、脂肪がお尻、脚、太ももにたまります。これらの脂肪は妊娠や授乳期を迎えた女性に必要なエネルギーを提供してくれますが、もしスペースが埋まったら、お腹にもたまってきます。女性は生理的構造上、脂肪の貯蔵スペースが男性より多いため、本来、ぽっこりお腹にはなりにくいのです。

しかし、男女問わず、一旦脂肪が内臓に蓄積し始めると、やはり健康に害をきたすと博士は警鐘をならします。「内臓脂肪は不健康な証拠です。お腹が日に日に大きくなってきたら、運動をするなどライフスタイルを考えるべきでしょう」と注意を呼びかけています。

(翻訳編集・豊山)