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頻尿を自然に和らげる4つのヒント

特に夜間に頻繁にトイレに行っていませんか?あなただけではありません。加齢に伴い、男性の多くは前立腺肥大を、女性はさまざまな健康要因で頻尿を経験します。

中医学は、鍼灸、指圧、食事療法、特定の運動など、穏やかで効果的な療法を提供し、排尿を整えてバランスを回復します。
 

鍼灸:根本原因への対処

日本を拠点とする中医学実践者、建力学氏は、エポックタイムズのインタビューで症例を紹介しました。75歳の男性患者は、長期的な前立腺肥大により頻尿や排尿時間の延長を経験していました。西洋医学的治療で改善が限定的だったため、中医学を試すことにしました。

患者の体質全体に合わせて、週1回の鍼灸治療計画が立てられ、針治療と艾灸(乾燥ヨモギを使った温熱療法)が取り入れられました。4回のセッション後には、夜間頻尿が1晩に4~5回から1~2回に減少し、昼間の排尿頻度と時間も大幅に短縮しました。6か月間の鍼灸と漢方薬の併用で、症状はほぼ解消しました。

中医学では、ツボは体のエネルギー経路「経絡」(気の流れる経路)に沿った特別なポイントとされ、さまざまな身体の部位と深く関係しています。針や艾灸で経穴を刺激することで、経絡や関連臓器に影響を与え、症状を改善できます。

『JAMA Oncology』に5月29日掲載された臨床試験では、鍼灸が前立腺がんの生存者における夜間頻尿を効果的に減らし、薬物治療と同等の効果を持ちながら、副作用が少ないことが示されました。
 

指圧:自宅での簡単なセルフケア

専門的な鍼灸に加えて、経穴の自己マッサージは前立腺の問題を予防・軽減するのに役立ちます。建氏は、以下の経穴を時計回りと反時計回りにそれぞれ30~40回マッサージすることを勧めています。

  • 関元:下腹部の正中線上、臍から約4インチ(約4指幅)下に位置。
     
  • 中極:下腹部の正中線上、関元から約1.3インチ(親指の関節幅程度)下に位置。
     
  • 曲骨:下腹部の正中線上、中極から約1.3インチ下、恥骨(硬い骨)の上のくぼみに位置。

 

骨盤底筋のエクササイズ

頻尿の症状を予防・軽減するには、骨盤底筋を定期的に強化することが欠かせません。この習慣は膀胱の機能を健やかに保ち、下腹部を引き締め、臀部を持ち上げます。

台湾の中医師、胡乃文氏は、骨盤底筋を強化する以下の運動方法を紹介しています。

方法

  1. 仰向けに寝て、膝を曲げ、背中を地面につけ、腕を体の横に置きます。
  2. 骨盤と臀部の筋肉を同時に収縮させながら、ゆっくりと腰を持ち上げ、約10秒保持します。
  3. その後、腰を下げてリラックスします。

この動きを5~10回繰り返し、毎晩寝る前に習慣にしましょう。

 

カボチャの力:前立腺のための栄養

中医学では、食品を薬と見なし、特定の食材が治療的な役割を果たすと考えます。胡氏は、カボチャとカボチャの種が前立腺を保護する効果を持つと述べました。研究では、カボチャの種と大豆胚芽の抽出物が、尿意切迫、尿失禁、夜間頻尿、過活動膀胱症候群を効果的に改善することが示されています。

カボチャ豆乳

カボチャ豆乳は、前立腺の健康をサポートするための、簡単に作れる日常的な飲み物です。

作り方:調理済みのカボチャ約400gをブレンダーに入れ、滑らかになるまで混ぜます。豆乳約710mlを加え、よく混ざるまでブレンドします。すぐに飲むことができます。
 

神経系障害が頻尿を引き起こす

感情的なストレスは頻尿を悪化させる要因となります。建氏は、パニック障害と頻尿症状を持つ30歳の女性患者を治療しました。彼女の症状には、単独運転への恐怖、混雑した場所での不快感、電車や飛行機といった公共交通機関の回避、そして顕著な頻尿が含まれていました。

西洋医学の鎮静剤などの薬に頼ることを避け、彼女は中医学を選びました。4回の鍼灸セッション後、症状は大幅に改善し、単独運転の自信を取り戻し、ときどき公共交通機関も利用できるようになり、頻尿も大幅に減少しました。さらに深い変化を求め、彼女は法輪功を始め、このホリスティックなアプローチによって身体的・感情的な問題を長期的に改善しました。
 

個別化された健康への道

胡氏は、頻尿に明確な医学的理由が見当たらない場合、過剰なストレスや不安が原因となっている可能性があると述べています。リラクゼーション法の実践、仕事や生活の負担を減らすこと、十分な休養や短い休暇を取ることなどで、ストレスや不安を軽減でき、それによって頻尿が改善することも多いとされています。

建氏は、頻尿はさまざまな基礎疾患のサインである可能性があると述べました。中医学で最適な結果を得るには、資格のある実践者が患者の体質を徹底的に評価し、個別化された効果的な治療計画を立てる必要があります。

(翻訳編集 日比野真吾)

Ellen Wan
2007年から大紀元日本版に勤務しており、時事から健康分野まで幅広く携わっている。現在、記者として、新型コロナウイルスやコロナワクチン、コロナ後遺症、栄養学、慢性疾患、生活習慣病などを執筆。