TPP首脳会合は延期、カナダが大筋合意に異論=安倍首相
[ダナン 10日 ロイター] – 安倍晋三首相は10日、予定されていた環太平洋連携協定(TPP)署名11カ国の首脳会合が延期されたことを明らかにした。9日の閣僚会合での大筋合意にカナダが異論を唱えているためという。
首脳会合はアジア太平洋経済協力会議(APEC)開催に合わせ10日に予定されていた。複数の関係者がロイターに語ったところによると、カナダのトルドー首相が姿を見せなかった。
安倍首相は、次回の会合開催予定には言及しなかった。
カナダの複数の当局者はAPECが開かれているベトナム・ダナンでTPPに関する協議を続けていることを明らかにした。ただ、カナダの雇用に十分な利益が確保できるまで結論を急ぐことはできないとの立場だ。
APEC首脳会合にはトランプ米大統領も出席。2国間の貿易協定を推進するトランプ大統領は「常にアメリカ第一を考える。皆さんも自国を第一に考えたら良い」と強調した。
首脳会合に先立つ閣僚会合では声明を巡り米国が異議を唱え、保護主義と闘うとの文言を盛り込むことはできなかった。
一方で、中国の習近平国家主席は「開かれた国には進展があり、閉鎖を求めれば後れを取る」と述べ、自由貿易の意義を訴えた。
*内容を追加しました。
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