レバノン首相が数日中の帰国表明、辞任撤回の可能性も示唆
[ベイルート 12日 ロイター] – レバノンのハリリ首相は12日、滞在しているサウジアラビアでテレビのインタビューに応じ、数日中に帰国して正式な辞任手続きに入る意向を示した。
ハリリ氏が4日、命の危険があるとしてサウジ訪問中に辞任を表明して以来初めての公式な発言。同氏は、内閣に加わっているイスラム教シーア派組織ヒズボラが、イエメンやバーレーンに介入しているせいで、レバノンがアラブ諸国に経済制裁を発動させるリスクがあると指摘し、地域紛争には関与しないという政策を堅持する必要があると改めて訴えた。
一方でハリリ氏は、自身が辞任を撤回するとすれば、ヒズボラはこうした地域紛争不介入方針を尊重する必要があると説明し、状況次第では首相を続ける可能性もほのめかした。
レバノンのアウン大統領は、ハリリ氏がサウジ首都リヤドで行動を制約されていると述べ、サウジがハリリ氏の意思に反して拘束しているとの見方を示した。
ただサウジ側はこれを否定。ハリリ氏もインタビューで「私は自由の身だ。旅行に行こうと思えば行ける」と強調した。
サウジはハリリ氏の辞任表明後、イランの後ろ盾を受けているヒズボラの動きを理由にレバノンがサウジに宣戦布告したと批判。ヒズボラの指導者がサウジはレバノンに戦争を仕掛けたと応酬するなど、レバノンはサウジとイランの対立の最前線と化している。
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