米上院が税制改革法案を可決、法人税20%の実現に大きく前進

[ワシントン 2日 ロイター] – 米上院は2日、法人税の税率を現行の35%から20%に引き下げることなどを柱とした税制改革法案を賛成51、反対49の小差で可決した。

トランプ大統領と与党共和党にとって、今年1月の政権発足以来初めての大きな成果の実現に近づいたことになる。

1980年代以降で最大の税制改革となるが、共和党議員らが米経済を一段と押し上げると主張する今回の大型減税によって、すでに20兆ドルある米国の負債に、さらに10年間で1.4兆ドルの財政赤字が加わるとみられている。

下院は内容の異なる独自案を可決済みで、両院協議会で法案の一本化作業に入る。週明けには協議が開始される見通し。一本化された法案が大統領に送付され、署名を経て正式に成立する。

民主党議員48人は全員反対に回ったが、共和党が52人と過半を占める上院では、可決を阻止することはできなかった。

共和党議員では、財政赤字拡大を容認できないとして、ボブ・コーカー議員のみが反対に回った。

トランプ大統領と共和党にとって、税制改革法案の成立は、来年11月の中間選挙での勝利に向け、非常に重要な節目とみられている。

関連記事
トランプ氏が関心を寄せるグリーンランドが世界の注目を集めている。トランプ氏の発言やトランプ・ジュニア氏の視察により、欧州の同盟国は不安を感じている
台湾では海底ケーブルが損傷を受けるケースが増えていた。先日、中国の貨物船がアンカーでケーブルを破壊していたという指摘がされ、中共の関与の可能性が浮上している
中共のハッカーが侵入したアメリカの通信ネットワークが以前より深刻で被害を受けた企業も多い事が判明。
カナダのジャスティン・トルドー首相が自由党党首を辞任すると発表し、新党首が選出されるまで首相職を継続する意向を示した。後任党首を巡る動向に注目が集まる。有力候補が次々と取り沙汰される中、自由党の行方が今後のカナダの政局に大きな影響を及ぼす。
中国共産党(中共)のハッカーが数年にわたりフィリピン政府を標的にしたサイバー攻撃を行い、軍事データを盗み出していたことが判明。特に南シナ海の領土問題に関連する文書が含まれていたとされる。