韓国大統領の訪中、関係修復へ北朝鮮問題など協議へ
[ソウル/北京 12日 ロイター] – 今週13─16日に予定されている韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の中国訪問では、米軍の新型迎撃ミサイルTHAAD(サード)の韓国配備を巡り悪化した両国関係の修復を目指す中、北朝鮮の核開発抑止が最優先議題になる見通しだ。
両国は北朝鮮に核開発を断念させるという目標では一致しているものの、その目標達成の手段を巡っては意見が対立している。
中国は特にTHAADの韓国配備について、中国を監視することが可能で北朝鮮との緊張緩和につながらないとして強く反発している。
文大統領は習近平中国国家主席との14日の会談で、中国とあらゆる分野での協力や交流を正常化させるという10月下旬の同国との合意内容を改めて確認する見通し。
中国は依然としてTHAAD配備には反対しているものの、韓国の決定に理解も示している。
文大統領は11日夜に放送された中国国営テレビのインタビューで、北朝鮮の脅威が高まっており、THAAD配備は不可避だとした上で、中国に対して使用されることはないと強調した。
文大統領は「韓国はTHAADシステムが中国の安全保障を脅かさないよう極めて慎重に行動する。韓国はこれに関して米国から幾度も約束を取り付けている」と語った。
さらに中国と韓国が北朝鮮を交渉のテーブルにつかせるため協力すれば、「良い結果」が得られる可能性があるとも述べた。
文氏は今年5月の大統領就任以降初めてとなる今回の中国訪問で、二国間の経済関係を再び軌道に乗せる見通し。韓国メディアによると、過去最高となる220社以上の企業の関係者が同行する。
大統領はまた、習氏の側近である重慶市の陳敏爾・共産党委員会書記とも会談する。
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