Wechatのログの前を歩く市民。写真は2017年8月に撮影したもの。(Richard A. Brooks/AFP/Getty Images)

中国、SNSでも言論弾圧 投稿した6人の市民が逮捕された

WeChatは中国で最も人気のあるソーシャルメディアプラットフォームの1つで、最新の統計によると、中国国内で5億人近くのユーザーを有している。しかし、その使用者が犯罪者にされた。

中国共産党によって厳しく迫害されている法輪功学習者の6人が、最近相次ぎ逮捕された。長期に及ぶ共産党の弾圧について、WeChatにメッセージを投稿したために拘禁された。投稿した内容は、いずれも海外のウェブサイトで公開されているもの。

WeChatは中国当局と緊密に連携して、政府にとって不都合なコンテンツを検閲している。法輪功に関する情報は中国国内で厳重に検閲されており、市民では閲覧できない。この仏教と道教の道徳的教えに基づく精神的修練法は、1999年に禁止された。

中国共産党の江沢民元国家主席は1999年、1億人に上る法輪功学習者が中国政府の権威を弱体化させることを懸念した。同年7月、法輪功を根絶するため全国的なキャンペーンを開始し、国家安全部門を学習者の逮捕と拘留に動員し、国営メディアは法輪功を批判するプロパガンダを繰り広げた。

4,000人以上の学習者が拘禁中に拷問や虐待で死亡したことが確認されたが、中国から情報を入手するのは困難だ。法輪功の報道機関であるFalun Dafa Information Center(法輪功情報センター)によると、実際の数字ははるかに高いという。さらに、中国が許可した臓器移植事業において、強制的な臓器採取によって多数の学習者が死亡した。

中国における宗教迫害に関する2017年の報告書によると、暴力的抑圧にもかかわらず、何百万人もの学習者が法輪功を続けているという。

インターネットや中国国内で、法輪功に関する情報にアクセスできない一般市民に、学習者らは迫害に関する情報を発信しようとしている。

最近、Wechatに情報を書き込んだ4人が逮捕され、浙江省麗水市拘置所に拘禁された。

中国憲法は宗教、表現、集会、抗議の自由を保障する。しかし実際、党の支配下で、法輪功学習者や他の反体制派が、単に信仰を続けたり、情報を広めるだけで逮捕されたりしている。

2017年、国際人権団体のフリーダムハウス(Freedom House)の報告書は、中国当局が監視技術や地理測位データを使って法輪功学習者を特定し、逮捕していると記述した。「法輪功難民が提供した裁判所の文書は、当局がバスの映像からインターネット閲覧履歴や携帯電話記録に至るまで、学習者を有罪にするために、詳細な証拠を示そうとしている」と報告書は述べた。

Freedom Houseは、2016年に法輪功学習者を含む59件の判決文を分析し、全員が情報にアクセスまたはソーシャルメディアに投稿したため、判決を受けたことに言及した。

インターネット検閲は、党幹部の魯煒氏が国家インターネット情報弁公室の責任者に就任してから、ますます厳しくなった。魯氏は今年2月、汚職容疑で起訴された。

(翻訳編集・李沐恩)

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