米大統領、DACAは「死んだ」 国境警備で議会に行動求める

[ワシントン 2日 ロイター] – トランプ米大統領は2日、幼少期に親と米国に不法入国した若者の強制送還を猶予する「DACA」制度は「死んだ」とし、議会にメキシコとの国境警備強化に向けた法案を速やかに可決するよう求めた。

トランプ大統領は昨年9月、オバマ前政権が導入したDACAの撤廃方針を決定したが、3月6日までに議会が代替案を法制化することを認める考えも示していた。期限までに代替案は可決されなかったが、2つの連邦地裁はトランプ政権による同制度の撤廃を差し止める判断を下している。

トランプ氏はツイッターに「DACAは死んだ。民主党が気に掛けず行動もしなかったからだ」と投稿。

政権高官らは記者団に、一部の不法移民の強制送還を促進するための法案が策定されつつあると明かしたが、議会提出の時期やDACAの対象である「ドリーマー」と呼ばれる若者への救済措置が含まれるかどうかについては言及しなかった。

民主党議員らはドリーマー救済措置の存続を巡る協議が行き詰まったのはトランプ大統領の責任だと非難。

上院民主党ナンバー2のダービン議員は電話インタビューで「これまで大統領に超党派合意による6つの異なる案を提示したがすべて却下された。信頼できる(協議)相手だとは思えない」と批判した。

これまでの協議で、民主党はトランプ氏が求めるメキシコ国境の壁建設の全面的な予算化をいったんは認めたが、1月にこの方針を撤回。トランプ氏が合意内容を守らなかったことを理由に挙げていた。

民主党のダイアン・ファインスタイン上院議員は「民主党ではなく大統領が協議の場から立ち去った」とツイートした。

トランプ大統領は別のツイートで、必要ならば上院において単純過半数での法案可決を可能にする「核オプション」を導入して国境警備強化に向けた法案を議会で速やかに可決し、「麻薬や移民の大量流入を止める」よう求めた。

ただ、議会は今週いっぱいまで休会となる。

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