ブラジルのルラ元大統領が警察に出頭、収賄罪で収監

[サンベルナルドドカンポ(ブラジル) 7日 ロイター] – ブラジルのルラ元大統領は7日、裁判所の出頭命令を拒否して立てこもっていた建物を出て警察に出頭し、収賄罪で受けた12年の禁錮刑を務めるため収監された。

ルラ氏は警察に連行され、空路で南部クリチバに移送、警察施設に収監された。建物の外では支持者らが警官隊と衝突し、催涙ガスやゴム弾で追い払われた。

立てこもっていたサンパウロの労働組合本部ビル前で、ルラ氏は集まった支持者らに向けて演説を行い、無実を訴え、収賄での有罪判決は政治的な犯罪だとした上で、出頭する意向を表明した。

「出頭命令に従う。私は法の下にある。もし法を信じていないなら政党を創設するのではなく革命を起こしていた」と述べた。

ブラジル最高裁は6日、収監見送りを求めた同氏の請求を退ける判決を下していた。ブラジルの選挙法では、有罪判決を受けた候補者は8年間、選挙に立候補することができない。ただ、過去には例外が認められたケースもあり、ルラ氏が候補者登録をした場合、選挙裁判所が最終判断を下すことになる。

アナリストらは、ブラジルで最も影響力を持ち、最有力だったルラ氏が10月の大統領選の候補から外れることで、選挙の行方は分からなくなり、より中道寄りの候補者が当選する可能性が強まったとみている。

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